fc2ブログ

卒業論文・修士論文発表会のお知らせ

 新年が始まって、3年の講義やゼミはすでに終了、1・2年のプロジェクト研究「エスニック料理のフードスケープ」の発表会も1月23日(月)に終わりました。今週の水曜ゼミから、卒論・修論関係のパワポ指導に移行して、4年生以上の尻を叩いております。
 今年の卒論・修論関係の発表者は以下の5名です。昨年、一昨年はリモートの発表会でしたが、今年は講義室での発表が決まりました。もし学外者で聴講希望がありましたら、教師の方までご連絡ください。

◆卒業研究発表会 2月8日(水)午後
  会場:26講義室(都市計画・インテリア・構造材料・歴史遺産の4研究室)
  ASALABの発表時間は午後3時38分ころからを予定していますが、半日がかりの発表会であり、時間が前後する可能性が高いと思われます。一人あたりの発表は12分、質疑2~3分の予定です。

【発表1】 小林 功典 KOBAYASHI Kosuke
文化的景観としてのラッキョウ畑-福部砂丘の土地利用変化から
Scallion fields as cultural landscape -From the view of land use change in Fukube sand dunes中間報告


【発表2】 上田 咲帆 UEDA Sakiho
クンサン・チョデン 『トウガラシとチーズ:ブータンの食と社会』の翻訳と考察
Translation and Consideration of Chili and Cheese:Food and Society in Bhutan by Kunsan Choden(2008) 中間報告

【発表3】 上野 夏輝 UENO Natsuki
旧地主邸宅の分譲型再生-葵御紋の土蔵と亭閣を中心に
Subdivision-type Revitalization of a Former Landowner's mansion: Focusing on Rest-pavilion and the storehouses with the Hollyhock crest中間報告


◆修士研究発表会 2月15日(水)午前@13講義室
 午前9時より修士1年の東くんが修士研究中間発表(質疑含20分)、11時より修士2年のテイ君が修士論文の最終発表(質疑含30分)をおこないます。会場は13講義室。

【発表4】 東 将平 AZUMA Shohei  9:00-
幸福な居場所のあり方に係わる試考 ー仏教国ブータンのGNH的生活を体験して 卒論概要
A Trial Study on the Way of Wellbeing Place - Through the Experience of the GNH Lifestyle in the Buddhist country Bhutan

【発表5】 テイ・ケンキン ZHENG jianxin 11:00-
小店の出自からみたマカオの多民族性に関する基礎的考察 -言語・建築・フードスケープ
A Fundamental Study on the Multi-Ethnicity of Macau from the Viewpoint of the Origins of Small Stores -Languages, Architectures and Foodscape 中間報告前年度関係卒論概要

寒中お見舞い申し上げます

昨年6月に佐治の母が永眠し、新年の挨拶を控えておりました。

 年末の2週間、バンコク~ブータンを旅しました。じつに3年振りの海外渡航です。タイは活力漲り、外国人が溢れています。しっかりバケーションの地として復活している。とりわけ12月18日深夜のW杯決勝はすさまじい喧噪でした。ホテルのあるスクンビット通りは街中の飲食店の内外に大変な人だかりで、誰もが壁に吊された大型TVを凝視している。8割がアルゼンチンの応援です。メッシの人気は凄まじい。
 なぜあそこまでフランスはビルドアップ~ゲームメイクができないのか。不思議でならなかった。その理由をずっと考えていました。アルゼンチンはブラジル戦のクロアチアのように俊敏に前からプレスをかけ続け、フランスはブラジルのように固まってしまっている。埼玉在住のバングラデシュ人が滞在するホテルのロビーで前半を見終え、その後は極端に数を増やした街娼たちを横目に睨みながら大画面の店(の前)をハシゴして、最後は自分のホテルのラウンジでゲームを見終えました。マスクをつけてる人間などいません。

 ブータンはコロナと円安で旅費が極端に跳ね上がっており、旅客が回復していません。日本人はとくに少ない。日本語、中国語のガイドは仕事がなくなって、オーストラリアなどの海外に移住する人が増えています。ヒマラヤの山麓ですので、積雪を予想していましたが、連日快晴に恵まれました。朝夕は冷え込みますが、薪ストーブの温もりに癒やされました。
 トンサ地区のベンブジという山村は、ボン(ベン)教徒の隠れ里です。ボン教から仏教へ大きく舵を切った吐蕃のティソン・ディツェン王(8世紀後半)の命に従わず、ボン教を信仰し続けた王子の一人が逃れて定住したという伝承のある秘境です。権力者の邸宅ナグツァンには、ムクツェンというボン教の土地神(守護神)を祭る秘奥の部屋があります。おどろおどろしい黒い髑髏の空間はポプジカのクブン寺でもみましたが、ベンブジの方が面積も大きく、守護神の像が顕わになっている分だけ迫力がありました。外国人でこの部屋に入ったのは初めてだそうです。
 これでブータンも9回目、ようやくブータン仏教とボン教の関係が見え始めたところで、大学生活も残り2年余です。どこまでやれるか分かりませんが、最後の研究なので、これからも精一杯取り組みます。

 帰国は大晦日の早朝でした。あまりの疲労に今まで何もできませんでした。これから動きます。

空き家探索(8)-上方往来河原宿その7

221118 T01家(空撮配置図1 221118 T01家(屋根伏図1


河原宿T01家 第3次調査

 11月18日(金)、6名で鳥取市河原宿の第3次調査(補足的な視察)をおこないました。今回は、滋賀県より一級建築士のゼミOBをお招きして、再生構想案を考察しました。こうした視察と議論のなかで、構想の是非や課題が見え始めてきました。そのときの議論をまとめます。

 西蔵: 西蔵は、書庫兼アトリエとします。
 土蔵は、仮想の施主が所持する数多くの書籍類の保管に適しています。書籍保管のため、本棚を設置します。蔵の内観に合わせ、木造の本棚としますが、木材だけでの棚だと蔵書の重さへの耐久に不安があるため、スティールでの補強を一部で行ってはどうか、との意見も出ました。これについては、必要ないという意見もありました。もちろん書庫だけでは意味がないので、本棚に囲まれたスペースは書斎(アトリエ)として、作業机、コピー機、Wi-Fiなどの機器を設置します。空調についても考えなければいけません。
 西蔵は桁行規模が4間に切り縮められているので、当初はワインセラーとして酒類の貯蔵庫にすることも考えていましたが、再訪して体感するに、思いのほか広さがありました。アトリエ兼書庫の面積として十分です。そこで、南蔵をカフェ兼ギャラリーとし、西蔵にアトリエ兼書庫としての機能を想定しました。なにぶん書籍の量が多いので、1階・2階とも書庫としての用途が重要ですが、スペースが空くなら、酒類の貯蔵場所にもなるでしょう。
 蔵には照明機器が設置してありますが、電線からの供給はされていません。独立して使用できるよう、配線の接続が必要です。
主屋のツノヤ増設の際に切り取られたと思われる南面の妻壁は、トタン張りで劣化しており、スギ材などを用いて、補修・整備を行う必要があります。


221118 T01家(西蔵妻壁  220518 T01家(西蔵妻壁2
↑西蔵 妻壁

20221118 T01家(西蔵古民具01 20221118 T01家(西蔵古民具02
↑西蔵に残る古民具


 南蔵:南蔵はカフェ兼ギャラリーとします。
 当初は桁行7間の南蔵に書庫兼アトリエの機能を与えようと考えていましたが、前述のように、西蔵をその方向で改修するため、南蔵は近接するハナレ(亭閣)とともに、一般に公開可能なカフェ兼ギャラリーにしようと考えています。南蔵一階にはカウンター・キッチンを設置します。キッチンの上側を吹き抜けとすることで、湯気・臭気・煙を2階妻壁の小窓(2か所)から逃がし換気します。また、吹き抜けから天井の小屋組みを見られるようにもなります。内側の広いスペースには、テーブル、カウンター、椅子を並べます。また、この蔵の片側も書庫としての機能をもたせます。書物だけでなく、施主が長くコレクションしてきたレコード、CD、カセットテープ類も収納し、プレーヤ等で音楽を聴けるようにします。
 この蔵はもとは箪笥蔵だったと思われます。主として2階に収蔵されている箪笥はデザインや形状が様々で、日本古来の美学をよく表現しています。これらのタンスを桁行方向窓際の棚の上下に配置すれば、ちょっとした箪笥博物館の様相を呈します。空いたスペースには、味噌蔵などに放置されている古民具を洗浄して展示するのもよいかもしれません。こうした古箪笥や民具のギャラリーとして2階は機能させますが、その空間は多目的であり、カフェになったり、ライブをしたり、研究会を開催できるようにしようと思います。なお、2階にある押入は2段ベッドに改装します。ゼミ生やOBなど研究室の関係者がいつでも宿泊できるようにする予定です。
 1階のカフェでは、シンプルの茶菓のセットを提供します。メニューは簡単にするのが好ましく、飲物は珈琲、チャイ、中国茶、庭のハーブティなどを施主は想定しておられます。これと寒天仕立てのフルーツゼリー等のセットにしたいとのこと。料理についても単純にして、精進ボルシチ、精進フォー、精進蕎麦(摩尼蕎麦)などに限ります。
 西蔵同様、電線とつながっておらず電気の供給がされていないため配線の設置が必要です。また、キッチン、トイレの設置に伴い換気設備・上下水道の設備が必要です。


221118 T01家(南蔵内部、タンス  221118 T01家(南蔵押し入れ
南蔵に残るタンス、押し入れ


続きを読む

浜湯山辣韮ドリーム(3)

1108asa辣韮07up03 1108asa辣韮07up02
 

ラッキョウ花、乱れて、六分咲き

 11月8日(火)午後、晴れ。研究室メンバー3名で開花した福部町湯山砂丘らっきょう畑の撮影に出かけました。すでに11月3~4日の開花状況を教授が撮影されていますが、そのときは3分咲き程度、このたびは6分咲きというところでしょうか。
 畑に着いてできる限りひろい範囲に目をやりました。いずれの畑地もまだ満開の花とはいかず、咲き始めから蕾をつけていない畑もありました。事前に農家さんから聞いた話では、「普段より開花が遅い」そうです。毎年10月末に咲き始めていたことを考えると、今年は1週間程度遅れています。また、植え付けの時期は、らっきょう畑の所有者によって微妙にずれているので、開花状況の違う農地がパッチワークのように織りなされています。いざ写真を撮ろうと、カメラを持ってみたのですが、迫力ある景観をうまく伝えられるよう撮影するのは難しく、枚数ばかりが増えていきました。しかしながら、そうした活動の中で、らっきょう畑が見せる景観の多様さに気づきました。らっきょう畑の背景には、日本海の海岸線や鯨島、葉落葉した木々、摩尼山などがあり、アングルや視点を変えるごとに印象も遷ろいます。


1108asa辣韮02 1108asa辣韮04


 空撮では、地上から絶対に捉えることのできない視点からの写真を撮影できました。俯瞰してみるらっきょう畑は、巨大な絨毯が敷いてあるかの如く、規則的な縦縞の畦の連続を確認できました。ただし、空撮では花のアピール力は弱くなるようです。畑のなかには青いネットに囲われた部分があり、付近の農家さんに訊ねると、今年から青ネット内で無農薬農法に挑戦しており、経過を見ているとのことでした。ボランティアしていた8月までには知らなかった情報でして、卒業研究に役立つと思います。なお、いま農家の方々が取り組んでいるのは主に雑草抜きのようです。
 今回の撮影でも、未だ満開の畑地がない状況でした。教授は以前、もっと発色が良かったと言われていましたので、少し日を置いて、来週あたりもういちど撮影しに来ようと思います。(コバコー)


1108空撮02 1108空撮01
↑空撮2枚 ↓(左2枚)撮影風景 (右1枚)無農薬栽培区画
1108asa辣韮08縦01逆行01 1108asa辣韮08横01 1108無農薬栽培区画01


続きを読む

龍岩寺ごちゃまぜBOX(3)

ごちゃまぜP1_page-0001
ごちゃまぜP2_page-0001 ごちゃまぜP3_page-0001 ごちゃまぜP4_page-0001


『旬刊 政経レポート』1506号で広報!

 先週末、チラシ兼パンフ(4頁)が納品され、広報活動をぼちぼち進めています。今回は岩美町を中心に動いております。先月から大谷の自治会関係者と面談・連絡を重ねており、まずは町報へ仮チラシ520枚を折り込み配付しました。520とは、大谷地区1~5区の世帯数であり、その大半が龍岩寺の檀家です。地元の関係者によりますと、この広報で十分定員は確保できるので、メディアでの広報を控えるようにとの指示を受けました。文化の日以降、岩美・浜坂方面に何度か足を運び、町役場・むらなかキャンパス・岩美西小学校等に顔を出して挨拶するとともに、龍岩寺でももちろん打ち合わせしました。今のところ、大学・招聘関係、寺関係、ネット申し込みをあわせて55名に達しており、残るは20席程度になっています。参加ご希望の方は、早めにメールか電話でご連絡ください。

 上に述べたように、新聞等での広報・告知は控えておりますが、今回のイベントも山陰政経研究所の『旬刊 政経レポート』に掲載されました。この冊子は地味に(失礼!)効果があります。強力すぎないところが、今回のイベントによくあっています。ありがたいことです。


20221108政経141700_page-0001 202211081政経73019_page-0001


速水健二氏(社会福祉法人佛子園理事・B's 行善寺代表) 講演概要

 色んなものを縦割りにして安全性を高めていく方法は、少子高齢化の波により運営が難しくなってきました。そもそもリスクというものは一人きりになっても無くなるものではありません。リスク管理重視ではなく、今こそ自分の地域にいる人たちを信じ、互いに関わり合うことができる地域を目指しませんか?
 支える、支えられるといった関係ではなく、障害ある人も無い人も、こどもも高齢者も、病気の人も元気な人も、日本人も外国人も、いろんな人が集まって健康を目指していく。そんな「ごちゃまぜ」の場所ができることで、そこに人が集まり、語らい、変わっていく人や町の様子を、佛子園やJOCA の事例をもとにお伝えできればと思います。

 11月12日(土)13時より、NHK-Eテレの番組「こころの時代」で佛子園の活動が紹介されます(再放送)。講演会当日の理解を深めるためにも、ぜひご視聴をお願いする次第です。
https://www.nhk.jp/p/ts/X83KJR6973/schedule/


続きを読む

プロフィール

魯班13世

Author:魯班13世
--
魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カレンダー
05 | 2023/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR