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蒼空への旅立ち(3)




巨星オシム往く
 
 中川イサト、小坂忠に続き、イビチャ・オシムまで旅立ってしまった(享年80歳)。なんてこった・・・
 2007年に脳梗塞で倒れてから16年も経ったんだ。オシムは日本代表史上最も聡明な監督であった。あの知性に敵う人物はいない。いつも弱い者の側に立っていた。ユーゴ代表監督の時代、パルチザン・ベオグラードの監督も兼任していた。ダービーの相手、レッドスター・ベオグラードはトヨタカップを制するほどの世界的強豪で、綺羅星のようなスター選手を集めていたが、パルチザンは貧乏でスター選手は少なく、劣勢は否めなかった。にも拘わらず、五分以上の成績を残せたのはオシムの戦略・戦術が並外れて優れていたからである。ベッケンバウアーの信頼篤く、バイエルン・ミュンヘンの監督をオファーされるも断り、グラーツ、千葉などの弱小チームを次々と建て直してリーグ有数のチームに蘇らせた。日本代表も、そうした弱小チームの一つであり、オシムは日本人の特性を活かしたチームへと改革してくれるはずだった。上の動画をみるだけでも、日本に何が必要なのかがよく分かる。とくにコーチ陣の欧州での体験を増やせという指摘は鋭い。



最近いちばん驚いた動画です。身の回りに危険が及びませんように!


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平城サイトスの勲章

  二日前にロバート・デニーロ&アル・パチーノの傑作『ヒート』(1995)のフルバージョンをBSでやっていましたね。外出自粛の日々、録画して何度も見直しました。寅さんをのぞけば、この映画がいちばん好きかもしれません。敵はヴァンサントとウェイングローだ。こういう輩はどこにだっている。共同通信3/27(金) 18:55配信のネットニュースを転載します(一部改訂)。

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 学校法人「森友学園」の国有地売却問題を担当し2018年3月に自殺した財務省近畿財務局職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻は27日、第三者委員会による調査の実施を求め、ヴァンサントやウェイングローを宛先とする電子署名運動を始めた。妻はこれまで自筆メモなどを公表し、調査を要望し続けてきたが、ヴァンサントやウェイングローは拒否する意向を示している。電子署名サイトで妻は「夫がなぜ自死に追い込まれたのか。弁護士、大学教授、精神科産業医らによる第三者委を立ち上げ、公正中立な調査を実施してください!」と要望。

 URLは http://chng.it/yBNFhJG97G

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 平城サイトス時代、平城ナショナル・グラウンドで、近畿財務局サッカー部と試合をしました。公務員対公務員の草サッカーです。引き分けだったかな・・・結果はよく覚えていません。上のサイトをクリックすると、署名と募金ができます。人生ときに、必殺仕事人とかゴルゴ13とかニール一味に依頼をしたい、と思うことがありますね。なけなしの小遣い銭で募金をしました。仕置料の足しになれば、と。





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祝静岡学園優勝!

 この週末は魏志倭人伝に喰われてしまいましてね。履修する1・2年生16名。一人あたりのパワポのスライドが4枚とすれば計64枚、5枚とすれば計80枚です。結果として、70枚前後のスライドの校正を余儀なくされたわけですが、これが、いつまでたっても終わらない。そんなこんなでぐったりしてソファに寝そべっていると、だれかがテレビのチャンネルを変えた。
 えっ、高校選手権の決勝じゃないの(準決から近すぎる)。すでに前半40分、得点は0-2で負けてる。我が目を疑った。だって、準決勝までの戦いを垣間みたかぎりでは、静学より良いチームはいなかったからね。連覇をめざす青森山田はたしかに強豪ではあるけれども・・・ロングスローですから。ロングスローの達人育てて勝てばいいのかって話ですよ。その子のサッカー人生はスローイングなのか。スローイン鍛えるより前に、トラップの角度を5°ひろげてあげることを考えたほうがいいんじゃないか。ロングスローを低い位置から投げ込んで長身の選手がヘッドで決めて高校選手権で優勝すればいいんですかね。日本のサッカーはそれで前進するんでしょうか?
 前半のロスタイムに静学は1点返し、おおいに勢いを盛り返した。後半は矢板中央戦のリフレインでしたね。青森山田は、もっと矢板化して、守備を固めたほうがよかった。昨年の優勝校だけに下手なプライドがあって攻めようとするから静学の術中にまんまと嵌ってあえなく2失点。痛恨の逆転負けを喫してしまいました。静学のほうが自分たちより上手くて強いと謙虚に自覚すれば、少なくとも2-0になってからカテナチオ戦術に切り替えていれば、あるいは勝ち切れたかもしれない。
 しかししかし、静学が優勝して本当によかった。なぜかって、これが日本の歩むべき道だから。静学的サッカーを代表でもやらなきゃいけないんだから。そうしない限り、世界との差は縮まらないんだから。2連敗してグループリーグ敗退が決まったU23代表チームに代えて、静学とカタール代表がやるのを皆みてみたいんだから。
 チームを解散するのがもったいないよ。神戸が6人ぐらいまとめて買い込んで、イニエスタに仕込ませたらいいんじゃないかな。それぐらいのチームだとわたしは絶賛したい。問題はタイに遠征しているチームです。


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アヤックス快進撃!

 アヤックスがCLの16強戦でレアルを計5-3で粉砕(H1-2;A4-1)したというニュースを聞いたとき、CR7の抜けた影響はそこまで深刻かと憐れになったが、続く8強戦ではそのCR7を補強したユーベを計3-2(H1-1;A2-1)で倒したとの報に接し、これはもうレアルやユーベが弱いのではなく、今のアヤックスがとてつもなく強いチームだということに遅まきながら気がづいた。
 オランダのアヤックス・アムステルダムは1971~73年、UEFAチャンピオンズカップの3連覇を成し遂げた名門である。当時のリーダーがヨハン・クライフであり、かれはアヤックスにおいてトータル・フットボールをほぼ完成させ、ベッケンバウアー率いるバイエルン・ミュンヘンなどを寄せつけぬほどの強豪に成長させた。その後、バルセロナに移籍し、アヤックスとバルセロナの両チームに対してつねに強い影響力を持ち続けた。二つのチームはクライフ流サッカー観を共通の基盤にしているが、バルサがスターを集めた銀河系高年俸集団であるのに対して、アヤックスはユースの育成に主眼をおいているところが対照的である。アヤックスはユース世代によって強いチームを作りあげ、将来性豊かな人材を欧州四大リーグに送り込む資源庫のようにして財政を潤してきたのである。





 その代表例は1994-95シーズンのCLで優勝したメンバーたちである。ブリントとライカールト以外は二十歳前後の若者たちばかりであったが、ユース年代から1軍と同じサッカーを教育されており、当時世界最強と言われたミランを倒し欧州覇者となった。ファン・デル・サール、ライツィハー、デ・ブール兄弟、ダーヴィッツ、セードルフ、クライファート、オフェルマウス等は、アヤックスからユーベ、ミラン、バルサ、マンUなどのビッグクラブに買われて離散しつつ、ナショナルチームでは同窓会のようにして再会し、世界有数の強豪であり続けた。1998年のフランスW杯ではヒディンク監督に率いられて四強に進出し、準決勝ブラジル戦でPK負けしたものの、優勝したフランスより強かったのではないか、と絶賛されたチームでもある。
 今年のアヤックスは1994-95シーズンの再現を成し遂げそうな勢いをみせている。その中心にいるのが、キャプテンマークを腕にまくマタイス・デ・リフトというセンターバックである。若干19歳だが、すでに世界最高レベルのディフェンダーと評価されている。破壊的な攻撃力も備えており、トリノでのユーベ戦ではコーナーキックから見事なヘディングをゴールに叩きこんだ。まぁ、大谷翔平がサッカー選手になったような逸材だと思ってもらえればいいかな。もちろん移籍の噂は絶えない。チームの同僚MF、フレンキー・デ・ヨングはすでにバルサへの移籍が確定している。デ・リフトの移籍先もバルサになるのではないか、というのがもっぱらの噂である。移籍したらしたでレギュラー争いは熾烈をきわめるだろうが、中盤よりはディフェンスのほうが定着が早いような気もする。





 準決勝は、アヤックス対トッテナム、リバプール対バルセロナに決まった。ここまでバイエルン、レアル、ユーベを蹴散らしてきたアヤックスがトッテナムを下す力は十分にあると言わざるをえない。トッテナムとしては、ユーベやレアルがアウェイで善戦する一方、ホームで完敗している点に注目すべきように思われる。すなわち、ホームにおいても、アウェイと同様の守備的戦術で臨めば活路を見出しうるかもしれない。
 一方のリバプール対バルセロナは微妙だ。名前だけみれば、メッシのいるバルサに分がありそうだが、リバプールは昨年のファイナリスト(準優勝)であり、今年はさらに強くなっていて、やや弱体化しているバルサの守備陣に風穴をあけそうな勢いを感じ取れる。クロップの采配にも注目したい。
 決勝はアヤックス対バルサの同門対決になって、若いアヤックスが優勝し世代交代を誇示する、という筋書きがいちばんおもしろいが、アヤックス対リバプールもありえるだろう。いずれにしても、わたしはアヤックスを応援します。四半世紀ぶりに欧州チャンピオンに返り咲いてほしい。



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UAEのアジア杯(4)

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猫も狼狽

 週末にトスクでまた蝋梅の切り花を170円で仕入れ、奈良のテーブルに飾ったところ、猫も狼狽・・・国民はみなカタール戦の惨敗に狼狽してしまいましたが。
 サンチェス・バス監督の策がずばり当りましたね。日本が大苦戦したトルクメニスタン戦の5バック3ボランチで臨んできた。日本をよく研究している。この布陣にすれば、球離れの遅い堂安・南野が消えてしまい、長友・酒井のオーバーラップも抑止できる。これに加えて、生命線というべき柴崎-大迫を徹底マークすれば、日本は機能しない。トルクメニスタン戦とさらによく似ていたのは、遠藤の欠場で、あのときは富安をボランチ、ストッパーに槇野をいれたが、2失点している。今回は塩谷がボランチに入り、富安が本職のストッパーに戻りましたが、結果は3失点。
 1点めのオーバーヘッドキックは交通事故のようなものでした。コーナーポストにあたって入ったんだから。吉田のマークはたしかに甘かったけど、体を接触させてアリが倒れたらイルマトフ主審はPKの笛を吹く可能性があった。
 問題は2点目のミドルシュート。あれは防げた。まわりに3人も日本のディフェンダーがいたんだから、挟み撃ちにすればいい。とくに正面で相対していた吉田はなぜ間合いを詰めなかったのか、理解に苦しんだ。トルクメニスタン戦の1失点めを彷彿とさせました。前半の2点目で事実上勝敗が決してしまった。なんとしてでも0-1で前半を踏ん張る必要がありましたね。
 2点差での後半、森保監督は一人のメンバーも入れ替えることなく、ゲームに入った。多くの人がコメントしているように、あそこは堂安を下げて、右に原口をまわし、左に乾を配するべきだった。こうすれば、ロシアW杯の陣形に戻り、長友と酒井はオーバーラップしやすくなって攻撃のバリエーションが増えたでしょう。とにかく森保は、乾を使わないと決めていたのでしょうね。あれだけの功労者を呼んでおいて干すとは何事か。五輪世代の堂安を育てたい気持ちはわかるけれども、場面はアジア杯の決勝なんだから勝ちにいかないと話にならない。


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プロフィール

魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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