fc2ブログ

木材科学の基礎研修に参加して

0828研修3


 8月28日(水)。鳥取県埋蔵文化センターで星野研究員(奈文研年代学研究室)の研修「出土木材のための木材科学の基礎-樹種同定・年輪年代測定を中心に-」がおこなわれ、私白帯とケントも参加させていただきました。翌29日(木)に長谷寺本堂で年代測定と樹種鑑定のサンプル採取を星野先生の指導の下におこなうことになっており、いわばその準備のための研修参加です。28日は午前に講義を拝聴し、午後にサンプル採取の実習がおこなわれました。
 樹種同定は、木材切片を顕微鏡観察し標本との比較参照によって同定するもので、基本的に破壊分析になります。試料の量は小指の先くらいで1年輪以上含まれていることと、傷みが少なく、節・あて材などが含まれていないものが望ましいとされています。この顕微鏡観察で木材の「属」まで判定できるものが多いようです。
 一方、年輪年代測定は、年輪幅を計測し暦年標準パターンと照合させることで年代を判定する方法で、一定の条件をクリアできていれば、年代が1年精度で誤差なく判定できます。樹皮残存の場合は年代と季節、辺材(シラタ)残存の場合は伐採年代に近い上限年代、心材のみの場合は上限年代のみが分かります。年輪が同心円状に形成されている材がサンプルとして適しており、年輪幅が比較的狭いものが良いとのことです。年輪数は100層以上が目安(若齢部、不斉な部分は使えない)で、試料数は1点から可能ですが、多いほうが望ましいです。樹種はヒノキ・スギ・ヒノキアスナロ(ヒバ)・コウヤマキ・ツガに限られます。観察面は木口もしくは柾目の側面です。


研修1


 午後の実習では試料サンプリング及び樹種同定を行ないました。枝上の材からサンプルを採り、顕微鏡観察で細胞の配列をみて樹種を調べます。まず、カミソリで木口、柾目、板目の3箇所を透き通るくらいに薄く採ります。カミソリは触れただけで切れてしまうほどの鋭利なもので、指を切らないように持ち方に注意しながら採取しました。試料をプレパラートに移して、顕微鏡で観察しました。木口は円形上に、柾目はまっすぐ、板目はくねくねした細胞の配列をしているのですが、切り方が下手だったのか、すべてくねくねした配列で一部分だけ柾目がみえる程度でした。
 このような貴重な研修に参加させていただきました鳥取県埋蔵文化財センターに深く御礼申し上げます。ありがとうございました。(続)


0828研修2

プロフィール

魯班13世

Author:魯班13世
--
魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カレンダー
08 | 2013/09 | 10
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR