紫陽花の露西亜(2)

西葡戦
深夜2時から風呂に入り、西葡戦の視聴に備えました。ちまたでは、ワールドカップ史上有数の好試合と持て囃していますが、わたしはずいぶん感覚がちがってましてね。まずスペインについては、10年前のチキタカ全盛期と比べると、パスの精度が落ちていて、このレベルなら思いっきりハイプレスをかければ、4年前のオランダのように大勝するチームがでてくるだろう、イランやモロッコも決して怖気づく必要はないと感じていました。イニエスタもシルバも全盛期を明らかに過ぎている。ディエゴ・コスタの1点めはペペに対するファウルであり、その後の1対2の状況をポルトガルディフェンスが防御しきれなかったのは残念でなりません。
2年前を思い起こしてください。ユーロ2016の決勝において、ロナウドは前半途中で負傷退場したにも拘わらず、ペペを中心とする強固な守備で開催国フランスの攻撃をしのぎ、若手FWの活躍で初優勝を飾った。そのディフェンスが崩壊している。フェルナンド・サントス監督はギリシアの堅守を築き上げた人物です。その監督がイタリアのカテナチオにも負けないディフェンス組織をポルトガルにもたらしたからこそのユーロ制覇であったのに、なんですか、このざまは、3失点とは・・・何度でも書きますが、わたしはイタリアのカテナチオ美学を愛している。前からプレスをかけるチームばかりでなく、引いて引き倒してカウンターで刺し殺すチームがあったっていいではないの。

一方、ロナウドについても過大評価の傾向がある。1点めのまたぎフェイントなど、ごくありふれた仕掛けであり、スペインDFもそれをわかっていた。あれはPKにしないレフェリーのほうがむしろ多いのではないか。2点目はあきらかにデヘアのミス。いくら無回転のブレ球だとしても、マンUの正GKなら少なくとも前方に弾かないとね。ロナウドのシュートが良すぎたわけではない。なにより極悪ラモスがロナウドを削りにいかないのが納得できない。世代交代でレアルを離れる選手なんだからボコボコにすればいいではないの。代わりにネイマールがやってくるんだから。
あまり面白い試合ではない、と思いつつソファに寝そべっていて、なんとか2-3のところまで記憶があるけれども意識を失ってしまいました。この2チームは優勝しない。4年前のブラジル、8年前のスペイン、12年前のイタリアのレベルに達していません。
前にも書きましたが、ヨーロッパのチームではクロアチアを応援します。
