立川~樗溪の町並み調査(1)

こんにちは。ASALAB新3年生のきびたろうです。いよいよ5月を迎えました。GWはとても風が強く、吹き飛ばされそうな天候が続きました。おかげで、前々回のゼミで植えたきゅうりの苗が全滅してしまいました。3年一同協力し、土日も欠かさず水やりをしていたので、とても残念でした。他の苗がすくすく育ってくれることを祈るばかりです・・・

まちあるきルートを探せ!
5月11日(水)。ゼミのメンバー全員で大雲院周辺の立川の町並み連続写真を撮影してきました。「東照宮と大雲院」という主題で昨年から調査研究を続けてきました。樗溪には、池田光仲が勧請した鳥取東照宮(重文)があり、立川には、旧東照宮別当寺「大雲院」が境内を構えています。すでに何度も報告されているように、大雲院には藩政期の古文書・指図・絵画・仏像・仏具などの文化財が数多く保管されています。さらに樗溪と立川の中間に位置する上町には、観音院庭園(国指定名勝)もあります。これら東照宮-観音院-大雲院をつなぐエリアの歴史的町並みを精査し、「まちあるき」ルートをみちびきだすことが今年度の課題の一つになりました。3年生は倉吉河原町の土蔵調査とともに、立川~樗溪の町並み調査に携わることになりました。

11日の調査に入る前、GW中の宿題として、このエリアの下見レポートが課され、3年全員と4年のゆめみしさん、院生のケントさんがレポートを提出しました。その成果を総合し、今回は「山の手通り」を幹線として、南半は立川稲荷に接する山麓の旧道を回遊する上↑のルートを対象に調査しました。このエリアを下↓のA~Jブロックに分け、建物に一棟ずつ番付しつつ全景を撮影していきました。

この日はまず大雲院に集合した後、4年生一人と3年生二人の計3人で1チームを作り、チームでエリア分担をして、現地の建物一棟一棟の撮影を行いました。建物を撮影する前にまずラベルに基礎情報を書きこみ、カメラで写します。次に建物を3枚程度撮影します。1時間ばかり調査して、3年生が仕事をおぼえたので、休憩後は2人一班の4班で活動しました。

↑ラベル ↓ラベルに相当する建物


私は調査の後半、主にJのエリアを担当したのですが、岩田家住宅の裏の小路は非常に狭いうえに軒が高かったため、撮影に時間がかかってしまいました。そんな最中、私たちのチームに託されたGPSデジカメのバッテリーが切れてしまい、相方と2人、走って大雲院までカメラを取りに戻るハプニングもありましたが、なんとか本日のノルマを達成できました。

11日の調査を通じて撮影を終了したのが、G・H・IJの3ブロックです。
初めはなかなか慣れないカメラの操作に戸惑いもありましたが、3年生一同、4年生の先輩方の指導の下、だんだん効率よく建物を撮影できるようになったと感じました。この調査を通じて撮影した写真をパソコン上で並べ、連続立面写真として立川~樗溪の町並みの基礎データとします。それが、中間発表会(6月8日)までの第一目標です。
はやく全体のデータを揃えるためにも、残されたブロックの撮影に全力で臨みたいと思います。

【感想】 GWの課題として「立川~樗溪の町並み調査」の下調べが出題され、数名が現地の町並みに触れました。私はその際に「立川稲荷神社」や「吉村家住宅」などの国登録文化財をはじめ、点在する歴史的名所を訪れ、とても調査のしがいがあるフィールドだと感じました。町並みが入り組んでいて調査が難しい部分などはありますが、11日の調査経験を活かして、今後の調査も首尾よく進めていきたいと思います。(きびたろう)

登録有形文化財「吉村家住宅」

登録有形文化財「岩田家住宅」

登録有形文化財「立川稲荷神社」