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めだかづく日々(2)

0515緋メダカ稚魚01 軒下


緋メダカ産卵

 玄関の水槽に泳ぐ9尾の金魚はすでにして非常食のレベルに生育している。東日本大震災を被災したからなのか、東京に住む娘は帰省するたびにそうした感想をもらす。2年前の盆祭りで掬いあげた金魚たちである。水があえば魚は死なない。伝説の「金魚掬い」からはや3年半、いったい何尾の金魚とメダカをあの世に送ったのだろうか。それだけ水づくりが下手だったということである。
 このたびはじつに上手くいっている。酸素供給は新しいポンプに委ね、古いエアーポンプのスポンジ部分をボックスからとりださずに、そのまま水槽の底においたのだ。金魚の糞を解毒し浄化する微生物が古いスポンジにいついている。おかげで、カルキ抜き水道水はまたたくまに金魚の棲みやすい生活水に変わったのだろう。微生物さえ適切に育てば、じつはエアーポンプすら要らない。
 庭に大中二種類の睡蓮鉢をおいている。こちらにはポンプをいれていない。それぞれの鉢で数尾の緋メダカが冬をこした。小さいながらも完璧なビオトープがここに成立している。睡蓮鉢のうち一つは軒下、もう一つは玄関ゲートに近い木陰にある。水の減り方がちがう。軒下では日射が和らぐが、雨水が振り込まない。木陰は日射が強いが、雨水をまともに受ける。後者の水は減らない、前者はたちまち水かさを少なくする。少なくなると、カルキ抜きした水道水を足してやる。GW後半以降の走り梅雨で、木陰睡蓮鉢の水は溢れんばかりになっていた。ある朝、その水面を動くなにかを確認。針のように細く、しかし短い物体が微かにみえる。


0515緋メダカ稚魚02 軒下up


 緋メダカの稚魚であった。長さ5mmばかりになっている。かつて、シュープリーズのマダムが店内でメダカの稚魚を飼育していた。親メダカから隔離して別の小さな水槽にタマゴと稚魚を移している。稚魚用の餌があり、ポンプはなし。水替えを頻繁におこなう必要がある。ネットで飼い方を調べたところ、シュープリーズの方法は間違っていない。
 しかし、自信がなかったので、ホームセンターのペットショップを訪ねて相談にのってもらった。そこで素晴らしい道具を発見した。浮きのついた小さなイケスである。ビオトープ化した睡蓮鉢に稚魚用のイケスを浮かべる。これで餌をやる必要はなく、水替えの必要もない。
 いま2尾の稚魚を確保した。水藻にまとわりつくタマゴらしきものもイケスにいれた。藻には、タマゴなのか水泡なのか識別しがたい物体がまとわりついている。なんだか嬉しい。そんな週末を過ごした。


0515緋メダカ稚魚03
↑緋メダカが産卵したのは木陰の睡蓮鉢。ここの稚魚とタマゴをすくい取り、軒下の大きな睡蓮鉢に移して隔離した。

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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