写仏

居住環境実習・演習(Ⅱ)その4
こんにちは。立川町調査担当のゆめみしです。今秋の火曜日は雨に祟られました。町並みスケッチには4回分の演習が割り当てられましたが、晴れたのは1週めのみ。2週めは雨のため大雲院で講演と美術品の鑑賞、3週めは製図に振り替え、4週めは演習室で連続立面図の貼りあわせ、5週めこそはと念じたものの、この日も降水確率が低くなることはなく、大雲院本堂で観音さまをスケッチすることになりました。写仏は演習最初の試みです。

大雲院の西国三十三観音は、文字通り33体ありますが、今年の履修生は16名なので、第1番から約半数を描くことにしました。いわば「連続仏像スケッチ」です。学籍番号順に第一番から第十七番まで描いたのですが、入隅の位置にあって柱の影になる第十番は対象外にしました。
2年生の多くは、スケッチを描く前にスマートフォンで仏像を撮影していました。本堂もこしの下側がかなり暗くて、細部を観察しにくいからです。予めスマホで撮影し、細部を確認しながら描写していくわけです。スマホのライトもよく活用されていましたし、私が念のため持参した3本の懐中電灯もおおいに重宝されました。

学生に与えられた時間は1コマ(一時間半)です。仏像の全景はとても無理なので、描写範囲は顔と手(腕)を含む上半身のみとし、アングル・縮尺は自由としました。みな真剣に描画に集中しており、町並み以上に個性があらわれているように感じました。
初めての取り組みでしたが、一時間半後の成果を見る限り、完成度は非常に高く、次回に提出される浄書が期待されます。今回の実習をもって、居住環境実習・演習(Ⅰ)の学外スケッチは終了しました。実習演習及びゼミでおこなったスケッチによって私の卒業論文は大きく前進しつつあります。皆様のご協力に深く感謝申し上げます。(ゆめみし)
以下、優秀作品(A+)です。

1157091 第九番 興福寺南円堂 不空羂索観音