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グレッチ




 舎弟に連れられ桐生仲町をうろついていて、どうにも蕎麦をたくりたくなり、椿茶屋なる店の暖簾をくぐった。店構えはたしかに数寄屋風だが、飾りつけられた品々やポスター類で埋め尽くされた内装はオールド・グッド・アメリカン一色。なかなかセンスが良く、ここに麗しきマダムのひとりでも居れば、店は毎夜常連で賑うであろうと思われた。
 しかし、厨房からあらわれたのは70代のジェントルマンであり、しかも、その人物はオーナーではなく、雇用者であるという。内装はデザイナー等の指導をうけたわけではなく、2歳年上のオーナーが自らてがけたと聞いて驚いた。
 もり蕎麦を注文する。白髪のおじさんは、待ってましたとばかりに厨房に消えていった。なかなか戻ってこない。インテリアのなかにギターを2台発見。1台はカウンターのむこう側に立てかけてあり、もう1台は飾り物の一部として表側の壁に吊るしてあった。淡い茶色のグレッチである。高いんだろうなぁ。蕎麦を待ちかねて弦に触れると、EADGBEの調弦がぴたりとあっている。
 弾いてみたい、という衝動にかられた。が、もちろん弦に触るにとどめて席に戻る。まもなく蕎麦がカウンターに届いた。蕎麦を啜りながら、おそるおそるグレッチのことを訊いてみた。そのグレッチはオーナーのものだそうである。オーナーは近所に数軒のお店をもっており、今はべつの店にでているが、しばらくすれば戻ってくるだろうとのこと。





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 グレッチで思い出すのはチェット・アトキンスとニール・ヤングだ。1台欲しいよね。しかし、電気ギターを所有しても練習する場所がない。あっ、そういえば、ごく最近ヘッドホン・ギター・アンプなるものを取り寄せたまま、ほったらかしになっている。これを活用するにしても、グレッチを買う余裕はないな。エピフォンのセミアコとグレコのフルアコの2台がすでにお蔵入り状態だからねぇ・・・久しぶりにグレコだしてみるか。
 蕎麦を満喫し、マスターがいるという別の店もひやかしてみた。70代も後半になろうか、というのに、その人物は赤いジーンズに赤いジャンパーを羽織っている。まさにオールド・グッド・アメリカンな不良中年風のいでたちにみとれながら、グレッチのことを聞いた。「あっ、あれっ、弾いていいですよ。こちらの店にはアンプもありますからね。こんど来たときにお願いしますよ、ぜひ・・・」。
 まっ、社交辞令でしょう。



CSY、みんなグレッチ

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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