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大雲院と鳥取東照宮(ⅩⅩⅦ)

 161226 庫裏保管


摩尼寺仏具の調査

 ゆめみし君と同じく、わたしも昨年末に補足調査をおこなったので、ここに報告しておきます。 
 12月26日(月)。摩尼寺の本堂と善光寺如来堂で仏具を調査しました。調査日に某供養がおこなわれるとのことなので、まずは庫裏に保管されている供養品として寄付された品々や住職個人所有の仏具をみせていただきました。


 161226 豆燭台  161226 火舎1  161226 火舎2  161226 觚形華瓶  161226 閼伽桶?


 大雲院や摩尼寺本堂などではみられない法具が多く、とても面白かったです。上の左から一枚目は燭台(蝋燭立)は豆燭台です。出張の際に持ち運ぶための仏具セットです。これまで普通の大きさだと思ってた仏具が大型サイズであることを知り、驚きました。2~3枚目はいずれも火舎香炉なのですが、2枚目のような小さい穴のまとまったものや3枚目の右側(左側はめくれてしまっている)のような線状の煙穴で意匠を作るものは初めて見ました。4枚目は華瓶なのですが、標準とされる「亜字形」でも「徳利形」でもなく、改めて調べてみると「觚(こく)形」と言われるものだと分かりました。5枚目は初めてみた仏具で、これまで調べた密壇まわりの品々に当てはまるものがなく、首をかしげていました、後日別のことで調べものをした際に蓋つきの閼伽桶(浄水を入れておく容器)ではないかなと思いました。

 供養が終わった後、密壇上を天台宗の指南書に従って並べ替えていただき、それを撮影しました。帰宅した後に気づいたのですが供養後に燭台に蝋燭を付け替えるために退かしていたらしく、多少異なった形になってしまいました。

 161226 燭台抜け忘れ  161226 燭台
 (本来は下の両角に右写真の燭台が置いてある、前回の調査で撮影)

 今回の調査では”摩尼寺の密壇仏具”に加えて庫裏に保管されていた仏具を撮影できたのが大きな収穫でした。多少入れ替わりがあれど基本的に形式が揃っていて、統一性があるものがこれまでで多かった中でユニークな仏具が実見できてよかったです。 (キム3号)

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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