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天国への扉

 大雪を回避するため深夜の高速にのって奈良まで戻ってきた。ディランのベスト盤(続き参照)が届いている。翌日(10日)昼前にめざめ食事をとりながらCDを聴いた。改めて「風に吹かれて」(1962)から「くよくよするなよ」(1962)までの最初期の弾き語りを聴き直すと、故高田渡に与えた影響がよくわかる。とくにギター奏法に関しては、拓郎や斉藤哲夫以上に高田渡に近いと感じた。たとえば「くよくよするなよ」のフィンガーピッキングは「アイスクリーム」とよく似ている。驚いたことに、そういう3フィンガー・スタイルは「アイ・シャル・ビー・リリースト」(1971)に受け継がれていることも知った。この曲はむしろザ・バンドのロック・バラード・バージョンが有名だから、ディランがフィンガー・ピッキングで歌っていたことにとても驚いた(初期の演奏は海賊版に収録されている)。
 一息ついてパソコンを開くと、訃報が届いていた。40代の文化財主事(考古学)の逝去を知らせる衝撃のメールだった。慌てて携帯を手にすると、SMSにも訃報(速報)が2本。音楽は「天国への扉」から「いつまでも若く」「ブルーにこんがらがって」に移り変わってゆく。「天国への扉」の歌詞は映画『パット・ギャレット&ビリー・ザ・キッド』(1973)で使われたオリジナル・バージョンとはちがうライブ・バージョン(1975↓)がいくつか存在するようだ。


   かあさん、
   顔から血を拭きとってよ。
   血で何もみえない。
   新しい隠れ家で話しかける相手が必要なんだ。    
   天国への扉を眺めているような気分さ。

    トン、トン、トン、天国への扉を叩いている。
    トン、トン、トン、天国への扉を叩いている。

   かあさん、
   彼岸から響き落ちてくる
   雷鳴の轟きが聞こえるよ。
   神がおれの魂を呼んでいるようさ。


 雪は已まない。葬儀に行くことすらできない。
 濱隆造くん、さようなら。やすらかな旅立ちをお祈り申し上げます。
 


  The Best of Bob Dylan vol.1

1. Blowin' In The Wind
2. The Times They Are-A-Changin'
3. Don't Think Twice, It's All Right
4. Mr. Tambourine Man
5. Like A Rolling Stone
6. Just Like A Woman
7. All Along The Watchtower
8. Lay Lady Lay
9. I Shall Be Released
10. If Not For You
11. Knockin' on Heaven's door
12. Forever young
13. Tangled Up In Blue
14. Oh sister
15. Gotta serve somebody
16. Jokerman
17. Everything is broken
18. Shelter From The Storm



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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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