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昭和の看板-寅さんの風景

 最近ちょこちょこ図面・写真の転載依頼が届きます。今日お知らせするのは鳥取県文化振興財団の情報誌【アルテ】Arteの5月号。いまメールを遡って確認すると、4月12日に電話とメールで依頼がありました。
 倉吉市本町通り商店街に残る「旧吉田商店看板」の撮影に出向いたところ、震災後の修復中でシートがかかっており、LABLOG掲載の写真を転載したいとの申し入れでした。もちろん快諾して、上のように誌面を飾ったわけです。
 昨日、情報誌を落掌。ざっとテキストを読んでみたのですが、提供した写真と直接関わる部分はありませんね。どうやら昭和30~40年代文物の代表格としてこの写真を掲載したかったみたいです。ほかに似たような候補はいくらでもあるだろうに、とも思うわけですが、こうして広報していただくほうがたしかに有難い。文化財行政の基本を見通すならば、こうした看板や「看板建築」が除去されかねないと心配していたからです。わたし自身還暦を迎えましたが、昭和30~40年代の遺産・景観も築後半世紀を経たわけですから、登録文化財の資格を得ている。むやみに排除できません。
 編集部に問い合わせたところ、「民家の屋根が地震により被害を受け、それを修復するために一時看板をはずしている」ものであり、「民家復旧後に看板は再設置される」とのことなので、胸をなでおろしました。
 倉吉もまた「寅次郎の告白」の舞台となったところです。わたしたちの世代をはぐくんだ昭和の風景は、そのまま寅さんの風景でもあり、歴史・文化的な価値がある。守れるものは守ってほしいですね。


20100625_kurayoshi.jpg
↑こちらがオリジナルの写真。研究室のブログながら出典を探し出すのに骨が折れます。「倉吉 本町通り 看板 画像」で検索すると、該当の画像が含まれていて、元のサイト(↓)にリンクしています。

【遥かなまち、くらよし探訪(Ⅰ)】 2010/06/27(日)
http://asalab.blog11.fc2.com/blog-entry-2230.html

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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