男はつらいよ-寅さんの風景(4)


口笛を吹く寅次郎
連休あけの5月11日(木)は、1・2年合同で第32作「口笛を吹く寅次郎」を鑑賞しました。マドンナは竹下景子(の1回目)。舞台は備中高梁。高梁の吹谷地区は1977年に「鉱山町」のカテゴリーで重要伝統的建造物群に選定されています。寅さん映画よりも早く指定・選定・登録がなされているのは、むしろ珍しいほうだと思います。前2回が70年代前半の定型バージョンであったのにくらべて、第32作は寅さんが惚れられる逆典型バージョンで、その嚆矢は第10作「寅次郎夢枕」(1972)です。マドンナ八千草薫に「寅ちゃんとだったら結婚してもいい」と告白されて腰を抜かすシーンが頭に残っています。第32作でも寅さんはマドンナに愛されていた。愛されているからこそ「冗談だよ」と気をそらす寅さんにいらつきながらも心を動かされる名作ですね。
<ストーリー> 備中高梁で博の亡き父のお墓参りをした寅さんは酔っぱらいの和尚(松村達雄)に気に入られ、いつのまにかニセの和尚になってしまう。和尚には朋子(竹下景子)という美しい娘が出戻っており、寅はたちまに虜になる。さくらたちは三回忌のために菩提寺に集まると、寅が坊主の格好をしてお経を読んでいた。ある夜、入浴中の和尚が薪をくべる朋子に「寅を養子に貰うか」と語りかけたことを耳にして、寅は柴又に戻っていった。僧になるため帝釈天で修行するもあえなく挫折し、「これがほんとの三日坊主」と笑われる。弟を心配して東京にでてきた朋子は寅さんとも再会を果たすが、予期せぬ結末が待っていた・・・
↑大山が出ますよ、因島フェリーも・・・