男はつらいよ-寅さんの風景(12)


さくらの銅像
6月24日(土)、三度目の葛飾柴又。とりあえず駅前に設置されたさくらの銅像をみた。思い起こせば、3月25日(土)、「男はつらいよ-ブータン山寺放浪記」講演の準備をしていた松山のホテルで、さくらの銅像落成セレモニーの報道に接した。以来、三ヶ月の時間が流れたわけだ。
銅像のさくらはとてもやさしい顔をしてました。写真でみるより実物のほうがずっと良いので、ぜひみなさんも柴又に足を運んでください。


上野で蕎麦をたいらげており、腹はふくれてたし、澱粉カットの余生を送ろうと決めてはいるものの、もう何度掟やぶりをしたか分からないわけだから、わたしはさっさと高木屋の暖簾をくぐった。
店内には若かりし寅さんと山田監督のパネルが壁にかけられている。他店にくらべれば、おとなしい展示だが、パネルの写真には訴求力があった。蓬団子はごらんのとおり(↓)、定番ながら美味しそうでしょう。ここだけの話にしてほしいんですが、正直な感想を述べますと、前々回のとらやの団子よりもランクは上です(とらやは団子が互いにくっついて離れず硬かった)。


参道を歩く。参道では必ず漬物と川魚の佃煮を買うことにしている。まず、通りに面している佃煮屋をひやかした。小鮒やモロコを味見した後、「いま荷物が多いから帰りに買うよ」と言って立ち去ろうとすると、年取ったほうのオヤジが、
「みんなそう言って、帰ってこねぇんだよッ」
と啖呵を切った。いかにも短気な江戸っ子気質の物言いであり、その点ではきわめて「寅さん的」あるいは「テキヤ的」である。「おもてなし」を優先していないところがいい、とまでは言えないが、それなりの風情ではあるかもしれない。


街と川岸をひとまわりした後、佃煮屋に戻ってきて3品買って言ってやった。
「そこのおいちゃんが、帰りに買うというヤツに限って戻ってこねぇって言ってたから、
意地でも戻ってこようって決めてたんだ・・・」
江戸っ子はバツわるそうに答えて曰く、
「・・・そういう反骨精神のあるヤツもいる・・・」
こういうところも「寅さん的」ではある。


参道から帝釈天(題経寺)を経由して、江戸川の河川敷へ。野球大会をやっていてユニフォームを着た少年たちがたくさんグラウンドに集まっていた。土手の道は格好のサイクリング路である。
土手から寅さん記念館へ。チケット購入していきなり「雪駄飛ばしコンテスト」への参加を誘われた。寅さんの雪駄を履いて蹴り上げ、だれがいちばん遠くに飛ばすか、という中庭でのゲームであり、いちおうサッカー経験者の自負もあり参加することにした。結果は8m93㎝。雪駄を蹴り放つタイミングが遅すぎて、放物線の初期角度がきつくなりすぎてしまい、雪駄は高くあがりすぎて天井にあたって落ちてきたのであった。「大谷翔平みたいだな」との野次あり。ちなみに、優勝者の記録は14m以上。悔しいぜ・・・


記念館ではたくさん写真をとった。いまプロジェクト研究「寅さんの風景」はまとめのパワポ作成に入っており、映画セットの写真はもちろん役にたつ。さらに役立ちそうなのが、寅さんの家系図なんだが、パネルが大きすぎて何枚かを繋ぎあわせる必要がありそうだ(いちばん下)。上は所在証明の写真です。
今年は寅さんサミットにも行こうと思っております。

↑模型 ↓パネル

↓系図






