紫陽花の露西亜(6)

グループリーグ第3戦の重み
グループD敗退濃厚と思われたアルゼンチンが復活しましたね。メッシもマスチェラーノも歓喜の涙にくれていました。わたし自身、アルゼンチン(もしくはクロアチア)の優勝を予想して、6月13日に以下のように書いています。
私個人の予想というか願望を述べておきます。まず優勝国ですが、(あまり好きなサッカー国では
ないのですけれども)今回に限ってアルゼンチンとしておきます。最後のW杯といわれているメッシ
に花道を飾らせたい。(略)個人的な本心を述べておくと、ユーロから引き続きクロアチアを応援
しようと思ってます。3年前に訪問して愛着があるし、良い選手が多い。モドリッチやラキティッチ
などの躍動を期待しています。
結果としてみれば、クロアチアがアルゼンチンに3-0で圧勝し、アルゼンチンは崖っぷちに追い込まれた。その点、ポーランドと似ています。アルゼンチンはメッシに頼り、ポーランドはレヴァンドフスキに依存して勝点を失い続けた。しかし、アルゼンチンは第3戦になって修正できたわけです。況やポーランドをや・・・
要警戒です。ポーランドはアルゼンチンとちがって決勝進出の望みがすでに絶たれていますが、逆の立場たっだら日本はどう動くでしょうか。国民を納得させるためにも、しゃかりきになって勝ちに行くのではありませんかね。
グループBの結果も教訓的です。予想通り、イベリアの2強が勝ち上がりましたが、第3戦の結果はご存じのとおり、
イラン 2-2 ポルトガル モロッコ 2-2 スペイン
でした。つまり、西葡とも勝ち切れず、勝点1にとどまってぎりぎり16強進出にたどり着いた。況や、日本をや・・・

ポーランド戦は勝点1をめぐる死闘になるでしょう。前にも書いたかもしれませんが、日本は失点0をめざしたい。さすれば、おのずと勝点1はついてくる。しかし、日本はGK問題を抱えている。二度あることはサンドイッチ・・・しかしながら、ここで妄想を逞しくするならば、日本は近い将来、イングランドと対戦して、またしても死闘を演じ、イングランドを倒すような予感がしています。いまの日本にはそれぐらいの力がある。とくに中盤の出来はクロアチアと日本が双璧ではないか、とさえ思っています。
今日の午後、ベルギー対イングランドがあり、その後、夜10時から日本対ポーランド。 夕方、車を飛ばして奈良に帰り、家族と一緒に日波戦をみる予定です。

↑ペースノート

南無阿弥独逸
じつは二時間ばかり前まで蹴球酒場にいて、ドイツ対韓国戦の前半をみていました。ドイツは生気がない。4年前の世界制覇したころのチャンピオンの風貌をした選手が一人もいなくて、主人に対して「これは弱い、衰えた」という感想を述べ、店を後にしました。バイエルンから8人も代表に加わっているようですが、ポーランドのエースを含めて不振が目立ちます。その後、帰宅して自宅のTVで独韓戦の続きをみましたが、膠着状態が続いている。その一方で、同時間におこなわれている瑞墨戦にあっては、なんとスウェーデンが点を重ね、ついには3-0になってしまった。
めずらしく韓国を応援する気持が高まっていきました。だって、ドイツが勝ってしまえば、メキシコが敗退するんだから。メキシコと日本はサッカーの質において兄弟のようなものです。引き分けでは敗退するドイツは焦りにあせり、フンメルスを前に出して攻撃を続けるけれども、イマジネーションはまったくなく、点がとれないまま時間がすぎる。一方の韓国も、守備は組織的だけれども、攻撃は「こねくりまわし」が多く、日本のような守備網を切り裂く縦パスが入らない。結果、後半ロスタイムに韓国が2点をとって、両国とも露西亜W杯のフィナーレを迎えてしまいました。

問題はノイアーですね。後半ロスタイム、まだ時間は結構あったのに、ゴールを放り出して前線に飛び出し、球を奪われて致命的となる2点目を奪われた。あれは判断ミスだ。川島以上の判断ミスだと言えるかもしれません。
というわけで、絶壁に立つアルゼンチンは起死回生の決勝トーナメント進出を果たし、比較的余裕をもって2敗の韓国戦に臨んだドイツは一敗地にまみれてしまった。長きに渡ったレーヴ体制は終わりを告げたのです。
グループリーグ第3戦とはかくもおそろしき、天国と地獄の狭間なのであり、日本も相当の覚悟をもって臨むしかありません。本来ならローテ控え組で臨みたいところですが、そんな余裕をかましているとドイツの二の舞となること必至であり、ベストメンバーに近い状態で難敵に挑み、勝点1以上を確保して、できれば一位通過してもらいたい。今回、鍵を握るのはGK以上に大島の起用ではないか、と秘かに思っております。
