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東寺の宝塔

180623東寺宝塔01 大師堂前


青銅製宝塔

 6月23日(土)、雨。人文研講演の後、私はくらのすけ先輩の家に1泊し、翌24日(日)京都駅近くにある東寺を訪ねた。私は卒業論文で大雲院御霊屋の宝塔厨子について研究しました。その宝塔厨子は内部に多宝如来と釈迦如来を並べる「二仏並座」を表現しており、本来あるべき天台宗の宝塔形式をとっています。しかし、他の宝塔と決定的に違うところもあって、塔身に伏鉢状の構造を表現していません。大雲院宝塔厨子の塔身は、木造であるためか円筒状になっており、例外的な形をしています。この塔身が円筒状の宝塔を探していたところ、東寺の宝塔をみつけました。今回京都に行く機会を利用して東寺を訪れた所以です。


180623東寺07 180623東寺宝塔03 青銅製宝塔


 東寺の宝塔は青銅製であり、大師堂前に宝篋印塔や仏像などとともに並べられています。基壇の上に蓮華座を置き、その上の格狭間(こうざま)には「文久元年(1861)造立」と刻まれています。縁には四方に干支を表現し、塔身はたしかに円筒状をしています。そして、頭貫から上の部分を膨らませて屋根を被せています。この屋根と軒下の部分は、増上寺の徳川将軍家墓所の墓塔とよく似ていますが、組物はなく、二軒の方行造としています。屋根の四方に風鐸などを吊るしていませんが、塔身の模様などをとても丁寧に鋳造しています。
 大雲院は天台宗、東寺は真言宗であり、東寺の青銅製宝塔(幕末)と大雲院の木造宝塔厨子(17世紀中期?)を直接的に結びつけるのは厳しいかもしれません。しかし塔身が円筒状である宝塔は、全国的にみてもほとんど類例がなく、そのなかで今回、東寺の円筒状宝塔を観察できたことは大きな成果だと思います。フォトスキャンでのCG化など、もう少し掘り下げてみる必要がありそうです。(OK牧場)

 
180623東寺宝塔04 180623東寺宝塔05 干支と年代

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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