紫陽花の露西亜(8)

カギにぎるPSG
やっぱワールドカップ、おもしろいねぇ。ノックアウトのトーナメントに入って、一気にギアが2段ばかりあがり、ヒートアップしてきました。メッシとロナウドがともに敗退したわけですが、このレベルになると、選手一人ではどうにもならない。かれら二人は所属チームでいかに優秀な仲間に囲まれているか、ということです。
しかし、いっかなバルサやレアルをもってしても、昨夜のフランス代表を倒せたかどうか、疑問ですね。それだけキリアン・ンバッペの出来は凄まじかった。事実上のハットトリックですから。 ディ・マリアやバンジャマン・パバールの超絶ミドルシュートが霞んでしまうほどの離れ業でした。
メッシの出来も決してわるくはなかった。カンテに密着マークされながら2アシストしたんだから、十分ノルマは果たしたと評価すべきです。ンバッペがメッシを上回っただけのことなんだ。2年前の日本シリーズで登板した黒田(広島)のことを思い出しました。広島はすでに2勝し、3試合めに登板した黒田は6回、大谷翔平を打ち取ったところでアクシデントが発生し、降板。その後、大谷の活躍で日ハムが逆転し、以後連勝して日本シリーズを制覇した。ヤンキースなどでエースを張った黒田と大谷の入れ替わりを強く印象づける一戦となったことを記憶しています。黒田から大谷へ。そして、リオネル・メッシからキリアン・ンバッペへ・・・時代は変わってゆく。
一方、クリロナもウルグアイの堅守の前になにもできなかった。ウルグアイは今大会有数の守備力を誇っており、ンバッペ対策をどうしてくるか、見物ですね。

一昨年のユーロ2016の決勝を予想するにあたって「CL再現」という記事を書いたのですが、ヨーロッパ選手権の行く末を決めているのはCLを制覇したレアルに所属する選手たちだという結論に達し、レアルに所属するクリロナとペペ(当時)を擁するポルトガルがフランスを下すであろうと予測して結果はそのとおりとなりました。フランスは地元フランス大会で優勝できなかった。それは、エースのグリーズマンがCL決勝でレアルに敗れたアトレチコの選手であり、優勝したレアルの選手を一人も含まなかったから、という背景があると独断で推定しておりました。
今回、勝敗のカギを握るのはパリSGみたいですね。フランスはンバッペ、アルゼンチンにはディ・マリアがいましたが、ンバッペが役者の違いをみせつけた。ウルグアイはカヴァーニが2得点して勝利を決定づけた。他のチームでは、ブラジルにネイマールとチアゴ・シウバがいます。残念ながら、我がクロアチアにはパリ所属の選手は一人もいません。しかしながら、どうやらこのあたりのチームがチャンピオンになるような予感がしてきました。問題は次のフランス対ウルグアイで、ンバッペがウルグアイの堅守を突き破ることができるならば、そのまま走り抜けるだろうと予想する次第です。いまや、メッシ超えを果たしたンバッペがネイマールをも上回る可能性は高いと思われます。


ムニエ(ベルギー)もPSG
一日経って、今夜は打って変った延長→PK戦が2試合続きました。予想どおり西葡とも敗退ましたが、我がクロアチアの苦戦ぶりは驚くばかり。悪いときの日本代表のように、前線とDFの間が大きく間のびして、みんな歩いている。シュマイケルの活躍もあり、敗退を覚悟しましたが、PK戦最後のラキティッチは冷静だった。シュマイケルが最初にフェイクをいれてから逆に飛ぶのを見越してのインサイドキックでした。
さて、日白戦です。ベルギーは漢字で「白耳義」と書くようですが、中国語では「比利时」なので、日比戦とするほうが現代的かな。そういえば、北京語言学院時代の級友にベルギー人の男女が一名ずついました。それにしても、マスコミは楽観的だねぇ。勝てる、勝てるの連呼ではありませんか。すでにアルゼンチン、スペイン、ポルトガルが敗退した現状をどうみるべきでしょうかね。これら列強が敗退したのだから、況やベルギーをや、とみるべきか、日本など話にならぬと考えるべきか。
鍵を握るのはパリSGです。ベルギーにはいない・・・と信じていたのですが、さきほどバルビゾンのランチカフェでスポーツ新聞を読むと、右WBのムニエという選手がパリの所属のようです。この選手が活躍したらベルギーは勝つでしょう。ただし、気になる点もあります。ベルギー代表レギュラーのうち2名が中国でプレーしている。これでムニエの優越点がちゃらになったりして・・・
ベルギーは、本心では日本とやりたくなかった。次はブラジルですからね。ブラジルにはPSGの選手がごろごろいる。私の裏筋読みが正しいなら、準決勝はフランス(ンバッペ)VSブラジル(ネイマール)のPSG対決になるでしょう。その勝者がクロアチアと決勝で戦う?
