紫陽花の露西亜(9)


日本 2–3 ベルギー
ベルギーと言えば、チョコとワッフルでしょ。ネットで店を探すと、学園前駅前のレオニダスがヒットした。電話して確かめた。ゴディバと並ぶ老舗らしい。夕方、家族を引き連れ店に行き、チョコとワッフルを買った。
ベルギーを食う!
ことが目的である。


そして、同じく学園前のとんかつ専門店「かつ喜」へ。おもいっきりロースかつをたいらげた。
ベルギーに勝つ!
などと威勢のよいことを言ってましたが、本心を打ち明けるならば、2点差での敗北と予想していました。




午前3時、キックオフ。予想以上に良い入(はい)りで、ひょっとしたら、との思いが膨らむが、こんなに時間の進まない試合もない。アインシュタインの言葉を思いだす。
熱いストーブに1分間手を載せてみてください。まるで1時間ぐらいに感じら
れるでしょう。ところが、かわいい女の子といっしょに1時間座っていても、
1分ぐらいにしか感じられません。それが相対性というものです。
日本人はみな熱いストーブの上に座って日白戦を凝視していたのだろうね。

球回しはどこ行った!?
素晴らしいゲームであり、西野監督の戦略と戦術、それを体現し、一時は2-0のリードをしてみせた選手のみなさんを誇りに思います。しかし、時間は遅々として進まなかった。それはベルギーが日本を総合力として上回っていたからでしょう。だからこそ、最後の追加時間4分間が惜しまれる。老婆心ながら、攻めに行く必要はなかったのではありませんかね。こういう試合こそ球回しに徹するべきだった。さすれば少なくとも延長30分間のプレーを楽しむことはできたでしょう。
コーナーキックを蹴ってあと1分弱。なぜGKにキャッチされるようなボールを蹴ったのか。あそこはショートコーナーで球をこねくり回す時間でしょ。ところが、本田△は試合を決めに行って、そのボールがGKのストライクゾーンに入ってしまった。これが直接の敗因になりました。時間稼ぎしてほしかった。時間は遅々として進まず、それだけ相手の攻撃が威力を増していたのだから、その勢いを殺いで延長戦につなげる必要があった。一秒でも消費したい時間でしたね。
戦犯をあげつらうようなことはしたくない。しかしながら、今日の場合、監督の選んだベテラン2名が逆転敗北に雪崩を打つ分水嶺になったと思えてなりませんでした。
ところで、セネガルの審判団、大変フェアなジャッジでしたね。そのこともあって、やはりポーランド戦の天罰が下ったと思わざるをえないところもありました。さて、これからの体制をどうするか。西野監督は続投を辞退するのか、受けるのか。名将なのか、迷将なのか、よく分かりません。ハリルの解任は大正解だった。ハリルから西野に指揮官を変更することで、日本は世界の潮流とはずれているのかもしれなけれども、日本らしいサッカーの方向性は見出せた。しかし、西野監督についても、有望な若手を排除した選手選考、一部の選手に対する異常なまでの厚遇、さらにまたグループリーグ敗退を招きかねなかったターンオーバー戦略など、全面的に礼讃することが私にはできません。
このたびの成果をどのようにして若い世代につなげていくのか、難しい選択を迫られるでしょう。
