紫陽花の露西亜(12)

フランス 1-0 ベルギー
我がPSG理論は恐ろしいほど当たりますね。心情ではベルギーを応援していましたが、結果はンバッペ(PSG)を含むフランスが辛勝しました。
PSG理論の科学的根拠はありません。しかしながら、2016ユーロにおけるレアルと同様に、今回はPSGが勝敗のカギを握っている。例外はありません。これまで以下のような結果となっています。日本を含む片側の山にパリSGの選手が集中しており、その存否もしくは対決により勝敗が決しているという考え方です。( )内はPSGに属する選手を示します。
アルゼンチン(ディマリア) 3-4 フランス(ンバッペ)
ポルトガル(無) 1-2 ウルグアイ(カバーニ)
日本(無) 2-3 ベルギー(ムニエ)
メキシコ(無) 0-2 ブラジル(ネイマール+チアゴ・シウバ)
フランス(ンバッペ) 2-0 ウルグアイ(カバーニ欠場)
ベルギー(ムニエ) 2-1 ブラジル(ネイマール+チアゴ・シウバ)
ベルギー(ムニエ欠場) 0-1 フランス(ンバッペ)

ムニエ欠場の代償は大きかった。最初は右WBに起用されたシャドリが好調で、みごと代役を果たすかに思われましたが、まもなくデシャン監督はその不均衡を埋めてしまいます。もうひとり、ボランチで先発したデンベレは不調のように私にはみえました(後半まもなく交代)。さらに、日本戦の逆転劇に貢献した長身のフェライニもポグバとのマッチアップとなって、日本戦やブラジル戦ほど機能しておらず、ついには交代させられます。しかし、フェライニを下げてよかったのかどうか。ルカクとフェライニを比べると、ヘディングで競り勝ちそうなのはフェライニのように思えましたが、3戦無得点のレギュラーCFとの心中をマルチネス監督は選択し、結果としてルカクは不発に終わりました。


後半6分以降のフランスは全盛期のイタリアになってしまいました。否、むしろイタリア以上のカテナチオを組織しており、ベルギーはその牡蠣殻をこじあけることがついにできなかった。デシャンの名采配だというべきでしょうね。シャンパンサッカーのフランスがあそこまでイタリア化(あるいはギリシア化)するとは思いもよりませんでした。勝ち切るための見事な采配であり実践であったと評価できる一方で、見ている側はもうひとつおもしろくない。フランス4-3アルゼンチン、ベルギー3-2日本、ベルギー2-1ブラジルのようなゲームが見たかったといえば見たかった。
しかしながら、日本にとって、これ以上教訓になった試合もないでしょう。後半20分までに2-0と勝ち越していた。そこからまだ日本は「無邪気に」攻めた。無邪気に攻めたてて3失点したわけです。次のラウンドに進みたいなら、攻めてはいけなかった。ボールをキープし、ゴールの前に9~10人で鍵をかける必要があったということです。
さて、ンバッペの遅延行為は目に余りますね。狡猾なウルグアイの選手だけでなく、紳士的なベルギーの選手まで激怒させてしまった。レッドでもおかしくなかった。イエローで済んだのは幸運です。結果としてフランスは決勝戦をPSGの選手を含みながら戦えます。相手方のクロアチアもしくはイングランドにはPSGの選手はいない。つまり優勝するのはフランスということです。わたし個人はクロアチアを応援しますが、この理論は今のところ動かしがたいものになってきています。
さて一眠りするか。昨夜は目覚ましを3時にあわせたのに起きたら6時。アラームのスィッチをオンにしていなかったのです。結果、勝敗にかかわる情報を閉ざしたまま録画を見通しました。あれもわるくない。健康にも良いしね。
