紫陽花の露西亜(13)

クロアチア 2-1 イングランド
3時起床。体も頭もふらふらでしたが、テレビのチャンネルをつけてソファに横たわりました。空調をまわしているのに布団をかぶるという矛盾に満ちた格好で。あれっ、2戦連続延長戦を戦ったクロアチアもふらふらしているではないですか。
前半5分、早くもイングランドのフリーキックがゴールネットを揺らす。ヤな予感がしますわね。昨夜の巻き戻しだ。フランスの得点は後半6分だったから、約40分カテナチオの布陣を敷いたわけですが、イングランドは開始5分で自陣に引いてしまった。トップにスターリングを残して10人で守り、ボールを奪ったらロングキックで前線めがけて蹴り上げ、スターリングを走らせる。一方のクロアチアは本当に疲れていて、モドリッチ-ラキティッチを軸とする自慢の中盤にミスが多く、ゲームを組み立てられない。
嗚呼、今夜も昨夜と同じ結末かと諦めながら、しかしイングランドの守備組織からはフランスほどの理念というか信念を感じられず、少しずつ綻びも見え始めていった。それになにより、かれらのサッカーは相も変らぬキック&ラッシュ戦法であって、いまごろラグビーでもこんなにアバウトなゲーム運びはしない。次第に「ファイナリストにふさわしくない」サッカーだと感じるようになっていきました。こんな、キック&ラッシュ戦法の国が決勝に出る資格はない! イングランドの真似をするなら、今のままの日本代表のほうがはるかにいい。あれは反面教師だ。
あとはごらんのとおりでして、今夜はペリシッチの出来が素晴らしかった。1点目のボレーシュートは、わたしたちの少年時代なら「デインジャラス・プレー」をとられかねないほど、足を高くあげていたけど、トルコ人の不安定な主審は見逃しましたね。延長の2点目のアシストもペリシッチでした。モドリッチ-ラキティッチの不調を補って余りある活躍であり、たぶんMOMになっているでしょう(ほんとはあと2点ぐらい取れてたけど)。
決勝ももちろんクロアチアを応援します。PSG理論に従う場合、優勝はフランスになりますが、要はフィールドにPSGの選手がいなければいいわけで、その方法がないわけではないよね。口には出しませんが、クロアチアは何か考えているかもしれない。そういえば、クロアチアはディ・マリアのアルゼンチンを3-0でやぶっている。唯一の例外じゃないかね。
これから寝ます。午後から授業。ゼミで威張れるんだ。女子学生1名がイングランド優勝を予想していて、なかなか運気の良い人だから、イングランドが勝つかもしれないと不安だったんだけど・・・やはり、正義は 勝つ のよん。
