紫陽花の露西亜(15)

フランス 4-2 クロアチア
大味な決勝戦でしたね。もう少し緊張感のある繊細な試合を期待したんですが、レフェリング、乱入などが流れを分断してしまいました。フランスの前半の2得点が世界中で疑問視されています。さっそくビデオを巻き戻して再確認したんですが、2点めは主審がビデオを視に行った段階でPKになるだろうと思いました。この制度を使うのなら仕方ない結果でしょう。1点めはたしかにグリーズマンのダイヴも非難されてしかるべきなんですが、それ以上にFK時のポグバがオフサイドですから、ここは線審が見逃してはならなかった。決勝ですからね。シミュレーションやオフサイドはきっちり判定してもらわないと困る。
前半の2失点も堪えましたが、試合全体を決定づけたのは後半のカンテの交替でしたね。クロアチア自慢のラキティッチ-モドリッチの中盤をカンテとポグバで潰しにかかるというのが戦前の予想でしたが、むしろポグバ-カンテのボランチをクロアチアが激しくマークし、とくにカンテはミスが多くなって失点に絡み、イエローまでもらってしまった。デシャンはその攻防を見切ってカンテを下げた。ここで勝負あり。
前半飛ばしたクロアチアは失点も重なり、後半にはプッシー・ライオットの乱入でリズムを断ち切られ、体力・精神力ともにガス欠状態に陥ってしまいました。そうした状況を差し引いても、ポグバとンバッペのゴールは見事でした。クロアチアの完敗だと思います。
でも、よくがんばってくれました。懐かしいクロアチアの風景が頭に浮かんできます。旧ユーゴ地域は、西欧の「田舎」であり、優秀な人材はイタリア、スペイン、フランスなどに「上京」していきます。大型バスの運転手は「みんな、あっちに行っちゃうんだ」と呆れ顔で笑っていました。日本の田舎と同じなんです。だから、こんなに愛着があるのかな。

PSG理論の完成
我がPSG理論は一つの例外もない盤石なものとなって大会を終えました。以下のとおりです。
クロアチア(無) 3-0 アルゼンチン(ディマリア欠場)
フランス(ンバッペ) 4-3 アルゼンチン(ディマリア)
ウルグアイ(カバーニ) 2-1 ポルトガル(無)
ベルギー(ムニエ) 3-2 日本(無)
ブラジル(ネイマール+シウバ) 2-0 メキシコ(無)
フランス(ンバッペ) 2-0 ウルグアイ(カバーニ欠場)
ベルギー(ムニエ) 2-1 ブラジル(ネイマール+シウバ)
フランス(ンバッペ) 1-0 ベルギー(ムニエ欠場)
ベルギー(ムニエ復帰) 2-0 イングランド(無)
フランス(ンバッペ) 4-2 クロアチア(無)
繰り返しますが、2年前のユーロで鍵を握っていたチームはレアルです。当時の世界最高峰がレアル・マドリーだったということを否定できないでしょうから、今後の世界を制覇するのはパリ・サンジェルマンだということを予測せしめる結果ではないでしょうか。ちなみに、列強のなかで最も悲惨な結果に終わったのはバイエルンです。ドイツ代表8人に加えて、レヴァンドフスキにハメス・ロドリゲス・・・よほどの梃入れをしないとブンデスリーガですら勝てなくなっていくかもしれません。


ところで、フェミニスト・パンクロックバンドのアナーキーな行動はプーチンの圧政に対する抗議ですから、ウクライナ万歳!とはしゃいだクロアチア選手のツィートと根っこは変わらない。東欧に通うこと三回、どの国もロシアが嫌いだということを身をもって知りました。そんな開催国を負かしたんだから、クロアチアは東欧の英雄なんだけど、パンク猫たちはその英雄の邪魔をしてしまった。悲しい結末です。乱入はロシア大会に水を差した。水は大雨となってプーチンに降り注ぎ、衣笠の黒い華が咲く。ロシアにふさわしいフィナーレではなかったでしょうか。
わたしの耳痛は患者のバースデイにまで影響していたのですが、15日になってようやく痛みも和らいだので2日遅れのランチで誕生日を祝いました。会場はまたしても「かつ喜」。そして、帰りにはレオニダスへ。ここのチョコレートはとても美味しいと家族に評判です。凄まじい猛暑日だったので、ソフトクリームも買ったのですが、ひとつ450円もします。でも、やはり美味しい。バニラよりも、ミックスよりも、チョコソフトが美味しいの。
帰宅すると、お中元が届いた。鳥取の旧エアポート夫妻からの贈り物です。この場を借りて御礼申し上げます。かれは、先週末まで奈良で研修を受けていたんですね。無事帰鳥していると思います。また、摩尼山に加えブータンでも大活躍してもらう予定です。さて、切り替えるべ・・・
