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河本家住宅家相図の研究(3)

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裏庭の方位観

 一方、土蔵の建ち並ぶ裏庭の建物配置を統制するのが【B】八卦の方位観である。【A】のように複雑ではなく、文字どおり八つの方位に区分けされている。河本家の場合、乾を起点として時計まわりに文字を並べると、以下のようになる、

  乾(ケン、いぬい): 北西 〔南〕
  坎(カン): 北 〔西〕
  艮(ゴン、うしとら): 北東 〔北西〕
  震(シン): 東 〔北東〕
  巽(ソン、たつみ): 南東 〔南西〕
  離(リ): 南 〔東〕
  坤(コン、ひつじさる): 南西 〔北〕
  兌(ダ): 西  〔南東〕

 八卦は殷周時代に遡る『易』の占卜に基づき、戦国時代の干支(陰陽五行)よりも古い世界観を表現しているが、時代に即して考えが多様になった。南宋の朱子学以降、八卦の順序は古典的な「乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤」と新しい「乾・坤・震・巽・坎・離・艮・兌」の2通りに分かれた。前者を先天八卦、後者を後天八卦と呼び分ける。 河本家の方位は後天八卦に従っている。先天八卦の方位は上にカッコ付の小文字で示した。
 24方位に細分したイロリまわりの方位観が建物内部の間取り、戸口(開口部)・カマド等の位置を規定するのに対して、裏庭の8方位は土蔵・雑舎等の配置に影響している。絵図をぱっとみて分かるのは、いずれも廃墟となっているが、敷地背面境界の水車小屋が坎(北)、裏門が艮(北東)に位置することである。
 下は、裏庭の八卦の中心と推定される場所である。絵図では石灯籠を描くが、家人によれば、かつて祠の置かれた神聖なところであるという。 【続】


0803河本01家相図04干支02八卦02 20180803河本家 8

【関係サイト】
2018年度卒業論文概要(1)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2012.html
2018卒業論文中間報告(2)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1919.html
河本家住宅家相図の研究
(1)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1864.html
(2)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1865.html
(3)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1868.html
(4)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1867.html
(5)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1998.html
琴浦町倉長家の家相図調査
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1957.html
フォトスキャンを活用した文化遺産の分析(2)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2011.html

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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