風に吹かれて-第7次ブータン調査(11)

金剛蒐集(3)-ゾンドラカの隣
最後はこれしかありませんね。南無クンレー金剛仏!

↑神鳥ガルーダとセットになった一対のファルス。

↑同じ家屋の別の壁に描かれたガルーダ。地獄の象徴たる蛇をくわえる。ガルーダもファルスも 辟邪である。家の内外の境界にあたる壁面で魔物を跳ね返す。
金剛蒐集(4)-イスナ橋の袂

↑転法輪とセットになった一対のファルス。
釈迦が説法することを「転法輪」という。ここにいう「輪」とは戦車の車輪のことであり、武器の一種とみなされる。仏法を武器として煩悩を打ち砕くのである。初説法の地サールナートは鹿の住む静かな林であることから、転法輪と鹿を複合的に描く。サルナートの漢名を「鹿野苑」とする所以である。
転法輪の場合、ファルスやガルーダのような辟邪ではなく、仏法そのものの象徴であるが、車を武器とみなすならば、金剛杵の爪やロンダルの剣と同等のシンボルと考えることもできよう。 【完】



金剛蒐集(5)-ロベサ村
さすがクンレーのお膝元。チメラカンのすぐそばの村です。



【連載情報】風に吹かれて-第7次ブータン調査
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