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雲のかなたへ-白い金色の浄土(8)

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世界遺産「三江併流雲南保護区」

 15日14時30分、民家の視察を終え、雨季で増水したナパ海を左手に見ながら北に約100㎞離れた徳欽に向かう。ナパ海は春から夏の雨季の増水期に現れる湖らしい。所々に裸麦の穂が干したままになっているが、これは乾季を想定したものであって、とくに水上に作る意味はないと何さんは説明した。道は国道214号線、よく整備されており、車は快適に走る。すぐにトイレ休憩しようということになり、ガソリンスタンドに車を停めた。道路の対面にフルーツ売りの露店があり、ラオルオが自腹で全員のリンゴを買った(何さんがそういうことをするのは一度もなかった)。教授は教授で、おおきなザボンをみつけ、九州出身のあやかめさんが食べたことないと聞くと即座に買いあげ、それをラオルオが手持ちのナイフで即座に切り分け、みんなで食べた。とてもおいしいザボンであった。あやかめさんがおいしそうに食べるのをみて教授はご満悦でした・・・ちなみに、ザボンは漢字でただ「柚子」と書く。孫ドライバーは「柚子を食べたことない?」と怪訝顔をしていた。


0915ナパ海003ザボン 


 1時間半ほど走り、金沙江沿いの小集落奔子欄(ベンツラン)で休憩する。対岸は四川省という。ふと気づくと空のペットボトルがひしゃげていた。高度計は約2000mになっており、納得する。集落を出ると九十九折の登り道になる。尾根に上がつた所に展望台があり、「金沙江第一湾」、「世界遺産・三江併流雲南保護区」と案内標示がある。この辺りは長江上流の金沙江、瀾滄江(ベトナム等のメコン川上流部)、怒江(ミャンマーのサルウィン川上流部)が交わることなく流れているようだ。


金沙江 対岸が四川省9月15日 0915三江04sam
↑奔子欄(対岸は四川) ↑↓その他は「三江併流」
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東竹林寺 9月15日 0915東竹林寺01sam


東竹林寺

 展望台を離れ、旧傾斜の山腹を縫うように車を走らす。しばらくすると、教授たちの乗る先行車が小集落の中に入っていく。道路から見えた寺院に向かうようだ。後に続くと僧侶に止められる。拝観料30元を払わなければならなかったのだ。寺院の名前は「東竹林寺」。チベット仏教ゲルク派の寺院で、17世紀代に創建されたという。ツォンカパの像を何体も祀っている。脇の壁に上半身を人間、下半身を蛇とする地下神(ブータンのツォメン)を表現したレリーフをおく点、ボン教との係わりもあり、よく記憶に残っている。ここも文化大革命で破壊され、1985年に再建されたようだ。かなりの山間僻地だが、本堂内の様子から修行する僧侶の人数はかなり多いいと感じた。


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↑↓東竹林寺の浮彫と本堂
東竹林寺本堂 9月15日


 車はさらに九十九折を上っていく。道路は整備されているが所々落石がみられる。標高5429mの白馬雪山の山腹を縫うように走る。車の左側は深い渓谷、氷河を抱く急峻な山を望みながら進むが、時たまトラックなど遅い車を追い越す。少々怖い時があった。やがて、長いトンネルが3本連続する。そして、長さ5180mの白馬山1号隧道(トンネル)を抜ける。峠だ、高度計は4000mを表示する。そこから、下り坂になりしばらくすると谷底に町が見えてきた。徳欽の町だ。雲南のお茶とチベットの馬を交易する茶馬古道の中継地として発展したという。徳欽県全体の人口が約6万人。うちチベット族が80%を占めるようだ。


九十九折の国道9月15日 九十九折


飛来神韵大酒店

 いったん徳欽の町に入り、ビジネスホテルに連れて行かれるが、教授は承知しない。良いホテルに学生たちを泊めてやりたいという気持ちとともに、梅里雪山の遠望に最上の地点から撮影したいという気持ちから飛来寺に近いホテルを所望されたのである。その結果、町から6㎞ほど移動し、飛来寺地区のホテル「飛来神韵大酒店」にチェックインした。時刻は19時。高度計は3300mを表示している。20時前からホテル内の個室で夕食となった。予め「塩と唐辛子を少なくして清淡な味にして、パクチー(香草)は要らない」などの細かい指示をメモして渡された。個室の雰囲気もいいし、料理もおいしい。とくに松茸の炒め物が絶品であった。何さんを介さないと、こうして美味いものにありつける。また、ラオルオが家から持参した白酒を(私と可さん以外の)全員が嗜んだ。そして今夜も資料整理がある。また、明朝はいよいよチベット四大神山の一つ、梅林雪山を遥拝するため6時30分にロビー集合と決まった。 (会長)


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↑松茸ソテー
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↑飛来神韵大酒店。屋上は梅里雪山の撮影に最適です。右は飛来寺の町。


【連載情報】
雲のかなたへ-白い金色の浄土(1)
雲のかなたへ-白い金色の浄土(2)
雲のかなたへ-白い金色の浄土(3)
雲のかなたへ-白い金色の浄土(4)
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二人の感想-ブータンから西北雲南の旧チベット領まで
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Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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