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紅葉の摩尼山トレック-「賽の河原」石積み塔づくり(8)

 今週から新聞各紙で告知が始まっているはずです。確認はしていませんが、担当記者さんを信じるしかありません。とくに期待しているのはボクシングジムのコーチも兼ねるエドガー鷹です。先週は帰宅を1日遅らせて、ヤツに酒を飲ませカラオケさせて調略しましたからね。ご利益があるだろうと信じております。じつは、私個人はリーフレット編集を東京の業者と二人三脚で進めてまして、さて11月10日に間に合うかどうか。いまB5版でいくかA4版にあげるか最終調整で悩んでいます。
 一方、ゼミでも臨戦態勢に入りました。10月末日のゼミでは、参加者名簿づくりのほか、先日翻刻した「西院(さい)の河原和讃」の口語訳にも3年生2名が挑みました。ここに校閲して掲載します。


西院の河原和讃(口語訳)
                   帝釋天王出現霊場・中国観音特別霊場 摩尼寺

これはこの世の事でなく  死出の山路の裾野にある
西院(さい)の河原の物語  聞くにつけても憐れです
二つ三つ四つ五つ  十にもならない乳飲み子が
西院の河原に集まって  父恋し母恋し
恋し恋しと泣く声は  この世の声とは様変わり
悲しさ骨身を通します
かの乳飲み子のなすことは  川原の石をとり集め
小石で回向(えこう)の塔を組み  一重組んでは父の為
二重組んでは母の為  三重組んではふるさとの
兄弟我が身と想いつつ  昼は一人で遊べども
たそがれ時のそのころは  地獄の鬼が現われて
「やれおまえらは何をする  しゃばに残る父母は
追善座禅もしないまま  明けても暮れても嘆くだけ
惨(むご)や可愛や不愍(ふびん)やと
親の嘆きはおまえらが  苦患(くげん)を受ける種となる
我を恨む事なかれ」と  はがねの棒をのばしては
積まれた塔を押し崩す
また積め積めと責めるなら  乳飲み子あまりの悲しさに
まこと優しき手を合わせ  許したまえと伏し拝む
おまえら罪なく思うのか
母の乳ぶさが出ないので  泣く泣く胸を叩くとき
八万地獄に響きます
母はひねもす(終日)疲れはて  父が抱こうとする時は
母を放れず泣く声は  天地奈落に響きます
言いつつ鬼は消え失せる

峰の嵐の音すれば  父かと思って走せ登り
谷の流れを聞く時は  母かと思って走せ下り
あたりを見れども母はなく  誰が添い乳をできようか
西や東をかけまわり  石や木の根につまづいて
手足を血潮に染めながら  幼な心はせつなくて
砂を敷きつつ石枕  泣く泣く眠る折りからに
また冷たい風吹けば  みな一同に起き上がり
ここやかしこと泣き歩く  

そのとき能化の地蔵尊  体をお揺すりなりながら
「なにを嘆くの幼な子よ  おまえたち命短くて
冥途の旅に来たんでしょう 父さん母さん しゃばにあり
しゃばから冥途はほど遠い
わたしを冥途の父母と  慕って朝晩頼りなさい」
幼い子どもを御衣(みころも)の  裳(もすそ)の中に掻き入れて
憐れみたまうぞ、ありがたや  いまだ歩けぬ幼な児を
錫杖の柄に取り付かせ  忍辱(にんにく)慈悲の御肌へと
抱き抱えて撫でさすり  大悲のお乳を与えつつ
泣く泣く眠る憐れさは  たとえようのないお涙を
袈裟や衣に浸しつつ  助けたまうぞ地蔵尊

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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