稲常西尾家の調査(1)


ドローン・ワズ・ノット・アンダー・コントロール
稲常と言えば、昨年(2017)の人間環境実習・演習Aで連続立面図を作成した集落ですが、四辻東北の角地に建つ西尾家住宅(旧河原町長宅)は門前のエノキとともに主屋が18世紀に遡るということで、いつか調査をしなければと思って時間が過ぎていきました。11月から、とりあえず、空撮だけでもしたいと思い、ドローンの出動準備をしておりましたが、12月3日(火)は大雨で中止、その後も天候がすぐれず延期の連続となりました。


12月15日(土)、ようやく晴天があらわれ、わたしと院生の2名で西尾家を訪ね、ご主人に挨拶した後、いざドローン PHANTOM 3 STANDARD を組み立て。ところが、ワイファイの接続にとても時間がかかり、ようやく離陸したかと思うと、低空でいきなりノット・アンダー・コントロールの状態に陥って水平飛行を始め、主屋の基壇部分に衝突してしまいました。ここでプロペラ4枚を交換し、再度ワイファイに接続したところ、ドローンはコントローラーの指示どおり上昇し、約80枚の撮影に成功しました。しかし、電源不足の赤信号が灯ったのでいったん着陸。電源をいれかえ、今度は座敷まわりの庭から飛び上がらせようとしたのですが、またしてもワイファイの接続が不調になり、元の玄関前の位置に戻してしばらく接続を試みたところなんとか成功したのですが、離陸とともに再びノット・アンダー・コントロールの状態に陥り、低空飛行のまま水平に移動し、庭石にぶつかりプロペラを破損してしまいました。ここで調査の中止を決断しました。



思い起こせば、11月13日(火)、琴浦町倉長家の家相図調査のさい屋敷全体のドローン撮影を試みようと して低空飛行の状態からやはりノット・アンダー・コントロールの状態に陥り、数百メートル流されたのとよく似た症状であり、11月中旬の段階ですでに異常をきたしていたとみるべきでしょう(その前は11月10日の摩尼山トレック時に飛行していますが問題なし)。琴浦と稲常に共通する症状は以下のとおりです。
①スマホと機体・コントローラーとのワイファイ通信に時間がかかり過ぎること
(スマホにアプリをダウンロードしてスマホ画面をみながら撮影します)
②離陸時において、スマホのコントロールとはまったく異なる動きをして、
周辺 の物体に衝突してしまう。
明らかに、機体・コントローラーとスマホアプリ「DJI GO」の通信不良が原因と思われます。現在、業者に修理を委託すべく、手続きを進めているところです。


茶室の発見
座敷まわりの庭でドローンを離陸させようとしていた際、主屋の対面に茶室を発見しました。三畳の平入りです。ご主人によると、先代(元町長)が30年ばかり前に建築されたものだそうです。場合によっては、調査することになるかもしれません。

