
新年あけましておめでとうございます。
年号の変わる歳を迎え、ひときわ忙しく時が過ぎていくでしょうが、
世相に押し流されず、落ち着いて大切な日常を過ごしていきたいと願っております。
引き続き、研究室へのご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
平成31年 元旦
BS11番組「出雲大社 巨大神殿はあったのか?」のお知らせ放送日時: 2019年1月7日(月)午後7時~8時(再放送の可能性あり)
放送局: BS11
番組タイトル: 歴史科学捜査班「古代ミステリー 出雲大社 巨大神殿はあったのか?」
出演者: 宮本隆治(元NHKアナウンサー)他
関連サイト:
http://www.kankyo-u.ac.jp/news/2018nendo/20181220/ http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1964.html
テレビを観ました。
浅川があのような大発見をされたことを知りませんでした。
小さな功績でも天下を取ったようなことを言う小人が多い世の中、
真の学者はかくあるべきだと思い、益々、先生に対する尊敬の念を
篤くしました。唯一わからなかったのは、41メートル説の根拠は何
なのかと言うことです。
コメントありがとうございます。わたしは移動の真っ最中で番組をみておりません(録画はしました)。さて、本殿の高さですが、平安末に「寄木(よりき)の造営」とよばれる遷宮がありましてね。出雲大社に近い稲佐ヶ浜におびただしい数の流木が打ち寄せ、その木材を用いて大型本殿を建てたというのです。流木のうち最長の材の長さが十丈(約30m)だった。それをどこに使ったかで、本殿の高さは3つの案が想定されます。A案:十丈材を棟持柱(基礎から棟木まで)に使うと、本殿の総高約33m。B案:十丈材を側柱・心柱(基礎から梁まで)に使うと、総高約41m。C案:十丈材を束柱(基礎から床まで)に使って床上に屋根を支える柱を別に建てると、総高約48m。この3案を、鎌倉時代初期とされる神郷図に描く本殿の絵と比較してみると、プロポーションが最も近いのはB案なので、総高約41mと推定した次第ですが、もう少し低くてもよい、とじつは思っています。よって浅川案は高さ40m前後としてください。なお、A案はありえますが、C案は構造的にみて建設~存続可能とは思えません。梯子はある程度急傾斜でないと、本殿正面の楼門との間にスペースがとれません。アンコールやティオティワカンの神殿が急傾斜の石段上にあるように、出雲大社本殿の殿上もまた俗人排除の聖域であった可能性があり、また遺構・構造上の観点からみても、急傾斜の梯子がふさわしいと考えています。