雑煮学事始(5)

京田辺の雑煮とおせち
お雑煮と縁起物
元旦の朝ごはんはお雑煮、エンギモノ、お神酒をいただきます。我が家のお雑煮は白みそに大根、里芋、丸餅が入ります。大根は4センチほどの太さのものを輪切りに、里芋は一口大のものを選んで入れています。お雑煮には白くて丸いもののみを入れるのが鉄則です。汁の鍋に、焼いた丸餅を、食べる直前に入れます。食べるときは、汁物はそのままいただき、餅は別のお椀に入れたきな粉につけて食べます。これは祖母の出身地である奈良に隣接した地域の食べ方だそうで、祖父は祖母と結婚してからこの食べ方になったといっていました。
次にエンギモノ(縁起物)です。エンギモノは黒豆、数の子、田作り、昆布巻き、小梅が少しずつ小皿に載せられています。これらのエンギモノには一つひとつ意味があ り、その説明を毎年祖母から聞いて、新年の挨拶を家族でしています。年男や年女 がいる年は、この他に鯛も用意します。
お神酒は、それぞれ自分の干支の小皿に入れていただきます。今年は鳥取の鷹勇をお土産に持って行ったので、お神酒として使ってもらいました。

おせち
おせちは元旦の昼ごはん以降にいただきます。おせちの中身は写真の左上から時計回りに高野豆腐、かまぼこ、たけのこ、はり はりごぼう、にんじん、ながいも、レンコン、こんにゃく、そして中央がぼうだ らです。祖母曰く、ぼうだらは京都では必ず入れる料理とのことです。我が家ではこん にゃくは毎年近江の赤いこんにゃくを使っています。味付けはどれも薄味で、料理を重箱に詰めるときは色付きの料理(こんにゃく、 にんじん、れんこん、ぼうだら)と白い料理(長いも、高野豆腐、はりはりごぼ う)はなるべく隣り合うように入れて紅白のバランスをよくするようにしています。(もなか)
