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『鳥取県の民家』を訪ねて(5)

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2019年度人間環境実習・演習B中間報告会(2)

2 昭和49年(1974)の日本

 『鳥取県の民家』は昭和49年(1974)に発行された。私たち学生は平成生まれのため、この時代をよく知らない。令和になってふりかえるに、平成は「停滞」の30年、昭和戦後は「成長」の40年と評されている。そこで、昭和戦後の一断面として昭和49年周辺を切り取り、当時の日本の概況を調べてみた。


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 【政治】 昭和47年(1972)7から2年半ばかり、田中角栄が総理大臣を務めた。戦後の宰相では最もエネルギッシュと言われた人物であり、首相就任直後、大平外相とともに自ら北京に赴き、毛沢東・周恩来と会談して日中国交回復の共同声明を発表した。戦後政治史に残る快挙であろう。翌年、田中首相は『日本列島改造論』(1973)を出版して国土開発を称揚する。しかし金権体質の批判が強まり、昭和49年末に内閣総辞職。昭和51年にはロッキード事件で逮捕された。ロッキード事件は、航空機受注をめぐる大規模な汚職事件である。田中角栄の後に首相に選ばれたのはクリーン派の三木武夫であり、1976年にはロッキード事件の徹底究明を主張したが、自民党内で猛反発にあい、同年12月に内閣総辞職を強いられる。


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 【経済・国土開発・人口】 昭和30年代以降、日本は高度経済成長の道を歩んでいたが、1973年の中東戦争に伴う石油危機により戦後初のマイナス成長となった。しかし、田中角栄首相が構想する列島改造は着々と進む。中国道が少しずつ西方向にのびてゆき、山陽新幹線も路線の敷設が進んだ。 日本の人口は1960年代末に1億人を超え、1974年は約1億1千万人。その後も人口は増え、2010年ころピークになって約1億2800万人となるが、そこから減少に転じ、令和元年5月現在、1億2620万人となっている。一方、鳥取県の人口は昭和49年に約57万8千人だったが、5年後の昭和54年(1984)より60万人を超え、昭和60年代に61万6千人に達したが、平成20年(2008)に60万人を割り、現在は56万人をぎりぎり維持している状態です。日本全体に比べ、鳥取は10年早く人口減少が進んでいる印象をうける。 (3年K.Y)


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 【スポーツ】  スポーツ界におけるこの年の最大の出来事は、ジャイアンツの長嶋茂雄三塁手の引退であった。前年まで9年連続日本一に輝いていた巨人軍は、ペナントレースで中日ドラゴンズに敗れ、十連覇を逃した。戦後最大のスターであった王・長嶋(ON)時代が終焉を迎えたのである。このとき中日のエースとして大活躍したのが星野仙一投手であった。
 1974年は西ドイツで第10回FIFAワールドカップが開催され、フランツ・ベッケンバウアー率いる開催国西ドイツが優勝を飾ったが、大会を席巻したのは準優勝国オランダであった。CFヨハン・クライフが自陣ゴール前まで下がり、前線にスペースができると、そこに次々と他のポジションの選手が入り込んで渦巻くトータル・フットボールをオランダは推進した。


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 【エンターテインメント】 まず音楽だが、レコード大賞は森進一の『襟裳岬』で、相変わらず演歌が歌謡界の主流を占めていた。しかし、芸能界とは一線を画したサブカルチュアとしての新しい音楽が芽生えつつあった。その代表格がユーミンである。ユーミンこと荒井由美は1973年に『飛行機雲』でデビューし、74年に第2作『ミスリム』を発表する。ジブリ映画でお馴染みの「やさしさに包まれたなら」は『ミスリム』に収録されている。
 このころはヤクザ映画に人気があり、深作欣二監督の『仁義なき戦い」シリーズ第4弾が公開上映された。アメリカでもマフィア映画の『ゴッドファーザー partⅢ』がアカデミー賞を獲得した。監督はフランシス・コッポラ、主演はアル・パチーノ。アカデミー賞では作品賞・監督賞のほかに助演男優賞(ロバート・デニーロ)を受賞した。一方、日本では「フーテンの寅さん」に圧倒的な人気があり、毎年、盆と正月の2作を公開していた。ちなみに、「男はつらいよ」シリーズは今年で50周年を迎えるため、第50作にあたる新作が制作され、この年末に公開される。そのインタビューで、山田洋二監督は「昭和40~50年代は日本が最も元気な時代だった」と回顧している。そういう時代の調査報告書をわたしたちは読み込んでいるということである。


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【連載情報】
(01)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2042.html
(02)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2044.html
   №016④三百田家(若桜吉川・県指定)  №012③矢部家(八頭用呂・国重文)
(03)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2046.html
(04)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2050.html
(05)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2051.html
(06)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2052.html
(07)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2053.html
(08)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2054.html
(09)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2055.html
   №027⑦福田家(紙子谷・国重文)  №025⑥西尾家(八頭万代寺)
(10)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2056.html
   №021⑤谷上家(佐治余戸)
(11)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2059.html
   No.011②木下家(布袋・県指定)  No.006①米山家(岩美外邑)
(12)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2060.html
   №023⑧西尾家(赤子田)  №030⑩奥田家(猪子・県指定)
(13)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2061.html
   №029⑨松本家(江津)
(14)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2069.html
   №040⑯小椋家(木地山)
(15)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2070.html
   №029⑨松本家(江津)2回目
(16)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2071.html
(17)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2075.html
(18)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2076.html
(19)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2077.html
(20)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2078.html
(21)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2079.html
(22)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2080.html
(23)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2081.html
   №023⑧西尾家(赤子田)2回目
(24)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2082.html
   №086㉝福田家(日南上萩山)  №082㉜長谷家(日南萩山)  №088㉞石川家(日南笠木)
(25)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2083.html
   No.104㊲乃木家(日野黒坂)  №103㊱細木家(日野黒坂)  №097㊱内藤家(日野板井原)
(26)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2084.html
(27)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2085.html
(28)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2086.html
   №.051㉑小木家(東伯赤碕)  №052㉒門脇家(東伯赤碕)
(29)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2087.html
(30)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2088.html
   No.044⑱牧野家(関金町郡家)  No.041⑰鳥飼家(関金町大鳥居・県)
(31)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2089.html
   No.033⑫前家家(青谷奥崎)  №031⑪小谷家(鹿野町鹿野)
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   No.076㉚下原家(江府町俣野)  No.081㉛車家(江府町貝田)
(33)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2105.html
   No.106㊳生田家(伯耆町三部)  No.107㊴足羽家(伯耆町二部)
(34)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2106.html
   No.071㉗森田家(淀江町西尾)  No.070㉖田山家(淀江町淀江)
(35)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2096.html
   No.039⑮原田家(湯梨浜方面)  No.037⑫正木家(湯梨浜橋津)
(36)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2097.html
   新聞No.25中島家(岩美大谷)  新聞No.10福田家(鳥取市国安)
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   新聞No.22吉村家(鳥取市立川)  新聞No.11岩田家(鳥取市立川)
(38)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2116.html
   新聞No.20岡本家(国府町木原)  新聞No.18 山本家(国府町神護)
(39)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2117.html
   新聞No.16奥本家(用瀬町)  新聞No.17徳永家(用瀬町)
(40)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2122.html
   No.045⑲河本家(琴浦町箆津)  No.046⑳河本家(琴浦町箆津) 

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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