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必殺草鞋人

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空飛ぶ投入堂

 6月26日(水)、梅雨入り前日の日に教授、会長、院生・学生7名で三徳山に登りました。13:30に登山口に集合、おそるおそると石段を踏みあがります。私(バレー)と3年の月市くんは、入山口での靴のチェック後、草鞋で登山に挑戦することになりました。登山歴10年目にして初めての草履登山にワクワクしました。


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 三徳山三仏寺奥院投入堂は7世紀に役行者(えんのぎょうしゃ)が開き、9世紀に円仁が再興したと縁起にいう天台宗の古刹です。役行者とは、数々の不可思議な事績を残した伝説上の偉大な修行者で、修験道の開祖として崇められてきた存在です。これをたんなる伝承上の人物と切り捨てる意見とともに、全国で役行者の係る霊山があまりに多いので、複数の修行者の総称として捉える向きもあるようです。一方、円仁は比叡山延暦寺の第三代座主ですが、円仁開山とする仏寺は全国に六百以上あり、円仁伝承自体を後世の附会とみるのが常識的です。


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 縁起はともかくとして、三朝町の三徳山は県内有数の密教・修験道の修行場であり、道中険しい難所が度々出てきました。はじめの難所は「かづら坂」です。木の根っこを頼りに急斜面を上ります。かづら坂を抜けた後は山道を進みます。第二の難所である「くさり場」では、鎖をを手にして岩場を登りました。 登った先に桃山時代の文殊堂と地蔵堂があらわれます。その後、納経堂、観音堂、元結掛堂などを経て、奥の院の投入堂に至ります。
 会長のお話によると、死ぬような思いをして登った先にある文珠堂や地蔵堂に到達することで生き返った気持ちになる。登山で生死を体験することが修行になるそうです。


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  登山開始から1時間後、投入堂に到着しました。投入堂は懸造の仏堂で、軟らか いう下側の凝灰岩層と硬い上側の玄武岩層の境に建っています。 岩陰に建っている建物を見ると、去年の夏に行ったブータンの崖寺や瞑想洞穴が思い出されます。国は違えど、やはり修行の場は厳しい場所にあるのだなぁと思いました。


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↑右側の小堂は「不動堂」です


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 各々投入堂の写真を撮った後は、ドローンでの空撮に挑戦しました。本来、ドローンは使用禁止ですが、事前に三徳山のご住職から内諾を得ており、正式に申請書を郵送して許可いただきました。
 広い離着陸地がない中でのドローン空撮は難しく、着陸の際には不安定なところもありましたが、ザキオさんがうまくコントロールし、無事に投入堂を空撮することができました。


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 下山開始直後、教授が元結掛堂で立ち止まり、木片葺きの屋根について説明してくださいました(↓)。板の厚さで「こけら葺・とくさ(木賊)葺」「とち葺き」と呼び名が変わることを学びました。元結掛堂はとち葺です。また、3年生が平安時代に遡る納経堂をみながら、「これが春日造か!」と講義で学んだ知識を確認している姿を見て、実物を見る大切さを感じたと同時に、自分自身も精進しなければ、と気持ちが引き締まりました。


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↑元結掛堂とち葺   ↓納経堂(平安時代)
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 一見登りにくいかと思った草鞋でしたが、岩場や木の根の上も滑らずに登ることができました。私も月君も裸足に草鞋でしたが、切り傷などのケガもありませんでした。下山した後の草鞋は、かなりすり減ってしまったので持ち帰らず、お寺で供養していただきました。登山靴で登るよりも自然を沢山感じられて、草鞋で登れてよかったなぁと思いました。 (バレー)


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 《教師補遺》 奈良-浜松の日帰り往復(土)のあと奈良→鳥取の移動(月)と続き、すでに加西パークあたりで不調をきたしていた。翌日の夜も体力を消耗したことで、水曜日の登山は予想以上の苦戦を強いられた。前方を往く学生たちからはるか遅れ、休み休みの登山になったが、途中で吐きそうになって坐りこんでしまい、その吐き気はまもなく腹痛に変わって臀部を刺激した。まもなく症状は限界を超え、恒例のことながら、山林に雉を打つ以外に術はなくなった。不幸なことに、常時携帯している正露丸を車においてきてしまっており、その後の私は、大げさではなく、パジョディンの二の舞となってしまった。肌身離さずもつべきもの、それは正露丸です。


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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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