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風の谷 ポプジカ紀行(8)-第8次ブータン調査

0910ホテル03外観・集合写真(朝) 0910ガンテホテル01門前の宝塔02sam


早朝のガンテパレス

 9月10日(月)早朝、ホテルの方に用意していた朝弁当を受け取り、いざ出発・・・というわけにはいかなくて、ガンテパレスの外観しゃしんを大急ぎで撮影しました。玄関から数十メートル離れた正面にチョルテンが建っています。寺院だけでなく、宮殿もまた門前から離れてストゥーパを設け、宮殿の守護を願っているのでしょう。

邂逅-READブータン

 パロ空港に着いて、ガイドのウゲンさん、運転手のドルジさんに別れの挨拶をしているとき、ウゲンさんがおしゃべりしていた友人はREADブータンのスタッフだったのです。READとは Rural Education and Development Bhutan の頭文字をとった農村教育開発局の略称ですが、もちろん「読書」の掛詞になっていて、読書の文化を築くことで農村コミュニティの変革をめざしています。昨年のP2&P4「ヒマラヤの魔女」で翻訳した「アケ・ゲム」「カブはどのようにしてハにもたらされたのか」の刊行母胎でもあります。その翻訳について触れると、スタッフは大変驚かれました。帰国後まもない15日、先生のところに、READブータンのカントリー・マネージャー、ケサン・チョデンさんからメールがあり、さらに4冊の民話絵本の刊行準備を進めていることなどが伝えられました。先生は、この春に刊行した『ラジャ-天の鳥』をEMSで送り寄贈されました。来年のブータン訪問の際には面談しようということになったそうです。


190910リードブータン


今年もジム・トンプソン旧宅へ

 バンコクまで三時間程度のフライトでしたが、途中乱気流にでもぶつかったのか機体が大きく揺れ、元々飛行機があまり得意ではないのもあって本当に怖かったです。八度目のブータンである浅川先生も「こんなにも揺れたのは初めて。命の危険を感じた」とおっしゃるほど不安なフライトでした。
 無事、昼過ぎにバンコクに到着。初日ぶりのバンコクは変わらず湿度が高く、ブータンと比べて標高の低さに驚きました。次の大阪へのフライトまで半日ほどあったため、バンコクの観光をすることになり、今年もパトゥムワン区にあるジム・トンプソン旧宅を訪れることにしたのですが、先生は少々反省されていました。半日あるなら、世界遺産のアユタヤ遺跡を訪問することができたのに、気付かなかった・・・というのです。おそらく来年はアユタヤを訪問することになりそうです。


0910ジム・トンプソン邸01外観


 ジム・トンプソンは第二次世界大戦中にタイに派遣され、終戦後も残って財を成したアメリカ人建築家です。タイ・シルクの事業化・発展に大きく貢献した人物であり、骨董品の収集家でもありました。タイのチーク材を使った六件の赤い壁の家は、東南アジアの数奇屋というべき風情を備えています。さらに建築家ならではの工夫として熱さ対策の大理石の床や高い敷居(赤子用の柵の役割)、収集家ならではのミャンマー、カンボジア、中国などの石像・茶器等のコレクションを見ることが出来ました。
 日本、とくに鳥取では普段接することのない熱帯植物やド派手な赤い壁の家、所々においてある水瓶のピラニアや金魚のような小魚、大量の鯉…など日本ともブータンとも違う世界を楽しむことができました。



0910ジム・トンプソン邸02カフェ


 見学の後、敷地内のカフェにて冷たいドリンクをいただきました。果物をふんだんに使ったスムージーなど、見た目も可愛く、とてもおいしかったです。カフェの目の前の池では鮮やかな錦鯉が大量に泳いでおり、とても涼しげで綺麗でした。
 ジム・トンプソン邸内のギャラリーショップで買い物をした後、近くのタイ式マッサージ屋でタイマッサージを受けました。人生初のマッサージだったのでドキドキしましたが、とても気持ちよかったです。
 丁度良い時間だったので、発奮屋台街にトゥクトゥクで向かうことに。五人で一台のトゥクトゥクに乗ったためぎゅうぎゅうでしたが、雨の中、看板のネオンが光る街並みを風を感じながら駆け抜けるのはとても面白かったです。

発奮屋台街にて打上げ!

 発奮屋台街にて、毎年恒例のラーメン屋台で打ち上げ。ジャンクな味に舌鼓を打ちつつ、ビールとコーラで乾杯しました。屋台街のお土産ショッピングも楽しんだのですが、先生の交渉術が巧みで流石だと思いました。ポールダンスバーの出勤前かと思われる美女がご飯を食べていたり、ガラス張りのビルから美女が手を振ってくれたり、露店の店子さんの勢いにのまれたりなどなど…。一週間前の記憶が消え去るほどに濃い経験をし、大変なこともあったけど全部楽しかったなあという思い出になりました。ただ、空港に向かう前の集合場所のスターバックスで食べた紫芋のワッフルがとてもおいしくて、日本でも食べようと思っていたらどこにもありませんでした。それだけはとても悲しいです。


0910発奮02トムヤムクン


 飛行機のチェックイン時間が近づいてきたため、タクシーで空港に移動。大阪行きの飛行機に乗り、無事日本に帰ってくることができました。
 私は今回初めてのブータンとタイでした。とくにブータンはガイドブックが極端に少なく、どんな国なのかわかりにくかったため出発前は不安でした。ですが、この一週間で自然・文化・人間などたくさんの良さを知ることができ、最初の頃の不安はもうありません。また、配置図や撮影・計測・ヒアリングをこなす先生、先輩方の背中をみて、調査員としてもっと役に立つ人材になりたいと思いました。今回の調査の旅から得た経験や気持ちをこれからの活動に活かしていけるよう精進します。(お嬢) 【完】


0910発奮01集合写真


《参考サイト》
風の谷 ポプジカ紀行-第8次ブータン調査
(1)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2094.html
(2)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2108.html
(3)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2115.html
(4)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2095.html
(5)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2109.html
(6)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2099.html
(7)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2118.html
(8)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2100.html

風に吹かれて-第7次ブータン調査
(1)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1883.html
(2)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1888.html
(3)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1881.html
(4)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1886.html
(5)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1892.html
(6)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1891.html
(7)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1895.html
(8)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1900.html
(9)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1896.html
(10)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1899.html
(11)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-1893.html

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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