四川高原-ストゥーパの旅(3)


梭坡碉楼
8月23日(金)。丹巴県のホテルを出発し、最初に丹巴県梭坡の「碉楼」集落(↑)を対岸から撮影しました。碉楼は内部に木造の骨組がいっさいなく、石を積んだだけの高層楼閣で、煙突のようにそびえたっています。もとは、外敵を監視する見張り台でしたが、今は住宅の機能も兼ね備えています。碉楼が広い範囲に複数存在していたため、教授と私の二人で多重撮影を試みました。以下の中国語サイトも参照してください。
https://baike.baidu.com/item/%E6%A2%AD%E5%9D%A1%E7%A2%89%E6%A5%BC/17403615?fr=aladdin


美人谷遠景
美人谷
その後、丹巴県蔵寨の集落を訪れました。この集落はギャロン・チベット族が住む村で、「美人谷」とも呼ばれており、中国で最も美人が多い村と自称しています(あくまで自称です)。「全国重点文物保護単位」の集落であり、日本でいえば重伝建といったところでしょうか。車を駐車場にとめて、シャトルバスで集落に向かいました。駐車場ではいきなり誘惑があり、ガイドの女性(元「美人」?)を雇い、電気自動車で集落を案内してもらいました。ガイドさんの案内で、集落内を歩いて見て回りましたが、伝統的な民家が若干残っているものの、新築家屋が多くて少し残念でした。住宅の数は全部で70軒ほどで、政府の補助金もなく、観光業としてもあまり儲けがないとガイドの女性は嘆いていました。


せっかくなので、ガイドさんの家の中を見せてもらいました。旧宅と新宅の2棟があり、民宿を兼ねています。1階は羊や牛を飼う家畜スペース、2階は家族の居住スペース、3階は客間となっています。3階の廊下などでは、山椒(花椒)や野菜などを乾燥させています。民宿業は儲けが少なく、続けていくことがしんどいが、やり続ける以外ない、というのが本音のようです。美人谷については、以下の中国語サイトを参照してください。
https://baike.baidu.com/item/%E4%B8%B9%E5%B7%B4%E7%BE%8E%E4%BA%BA%E8%B0%B7/9018844


花椒


丹巴~道孚のストゥーパ
美人谷を後にして、炉霍県に向かう道中の道路沿いに独立して建つストゥーパを発見しました。近くには鮮水河という川が流れています。。中心に上円下方の多宝塔型ストゥーパを配し、その周りに小振りなストゥーパが並ぶ立体マンダラです。ストゥーパの周りにはリンボンと呼ばれる円錐状の堆石がいくつか見られました。モンゴルのオボ-に似ています。
雀霊寺
最後に訪れたのは、道孚県の雀霊寺です。本堂は300年前の創建伝承がありますが、もちろん何度か重修されているでしょう。内部は中央に本尊の釈迦を安置し、両脇にダライラマとツォンカパを並べています。その背面には弥勒菩薩や文殊菩薩などの仏像を10体配置しています。時間が押していたため、ここでは簡単に仏像の配列を記録し、ただちに炉霍に向かいました。約2時間30分ほどかけて炉霍まで移動し、ホテルに到着したのは20時でした。みな疲れきってしまい、軽く夕食を済ませて部屋で休みました。(ザキオ)


【連載情報】四川高原-ストゥーパの旅
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