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中国道蕎麦競べ(3)

0912勝山04高瀬船02 旭川と高瀬船の発着場


出雲街道「勝山」の町並み

 真庭市勝山の古代名は高田という。南北朝のころ、三浦貞宗が山上に高田城を築く。戦国期以降、宇喜多、小早川、森が領主となり、明和元年(1764)、三浦明次が2万3千石を領して封ぜられた。明次は城を修築して勝山城と改称、勝山藩が誕生した。町場は旭川と新庄川の合流点に在り、本流(旭川)に沿って北上する伯耆街道と、支流(新庄川)に沿って西行する出雲街道の結節点として繁栄した。また、旭川を改修して街の背面側に高瀬舟の発着地となる長大な水路を設け、水運・陸運の要衝となった。


0912勝山03中町04中橋小路01 中橋から中町を望む


 岡山県は町並み保全に力を入れている。とくに重要な地区は以下の10ヶ所。

A.国重要伝統的建造物群保存地区(重伝建): ①倉敷市倉敷川畔 ②高梁市吹屋 ③津山市城東
B.岡山県指定町並み保存地区: ④岡山市足守 ⑤倉敷市下津井 ⑥倉敷市玉島 ⑦美作市古町(大原)
               ⑧真庭市勝山 ⑨新庄村がいせん桜通り ⑩矢掛町矢掛

 このうち、③津山、⑧勝山、⑨新庄は出雲街道、⑦大原は因幡街道の宿場であり、山陰と関わりが深い。なかでも勝山は岡山県の町並み保存地区になった最初の町(1985)としてよく知られている。これだけの質があれば、重伝建への格上げも十分可能であろうに、そうならない理由が何なのか不思議なほどである。なまこ壁、うだつが目につくので、やはり明治の耐火町家なのだろうが、低いつし二階の町家もあり、そうした丈の低い建築は藩政期に遡るのであろう(おそらく当初は茅葺き)。


0912勝山03中町04中橋小路02のれん 草木染め暖簾(半額補助)


 13日午前、時間がなかったので、中町から旭川に架かる中橋あたりだけをうろうろした。まずは中橋まで歩いていく。どの町家にものれんが掛かっている。垢抜けたデザインに目を奪われた。お話を伺うと、「強制はされていないが、のれんを掛けると市から半額補助が出る」とのこと。平成5~9年の第二期事業で「のれんのまちづくり」活動が始まり、勝山はまたたくまに草木染め暖簾の街に変貌したようだ。中橋から望む旭川の景観は素晴らしい。よくみると、旭川から枝分かれした細い水路が町家の裏手を数百メートル通っている。高瀬船の発着地だ。船を復原すればさらに風情もますだろうが、役にはたたないか・・・


0912勝山03中町02ブルービー03 カフェ「ブルービー」


 大通りに戻り、「ブルービー(青い蜂)」という名のカフェを発見。扉は開いているのに、のれんを下ろしている。中に入ってもだれもいない。対面左側の雑雑貨ののれんをくぐる。私は器に目がない。このたびはブータン国旗のような龍の絵柄を発見し、焼酎カップと珈琲カップを一つずつ買った。勘定をしていると、マダムが「ほら、ブルービー開きましたよ」と教えてくれた。ほんとだ、のれんが上がっている。さっそくカフェに移動し、暖かいブレンドを一杯。酸っぱいな。モカをメインにしたブレンドだという。豆を買った。ここでは生豆を焙煎してからミルで挽いてくれる。20分ばかり要するというので、斜め前の「ひのき草木染織工房&ギャラリー」へ。ここが草木染めのれんの製造元なんだ。一枚くらい買ってもいい、と思った。値段を訊くと、三万円!だという。とても手がでない。小さな小さな3,500円の暖簾を買うので精一杯。どこにかけるかな?? この染色工房は背の低い古い町家を活用している。改修の手がほとんど加えられていなくて、小屋組が露出しているところが玄人好みだ。


0912勝山03中町03陶器 雑貨屋

0912勝山03中町01草木染03 
↑↓ひのき草木染織工房
0912勝山03中町01草木染02


0912勝山03中町05郷宿02 郷宿(中町)


一心庵 ★★★☆☆

 染色工房の斜め前には「郷宿」という蕎麦屋がある。11時の開店までしばらく時間があり、道の駅の中になる「一心庵」と町家を改修した「郷宿」ではどちらを推薦されるか、町の人に訊ねてみた。前者に人気がある。倉敷から戻ってきて開店した蕎麦の店で美味しい、というのだが、「郷宿」については、じつは入ったことない、というので、まぁいい加減な情報なのかもしれません。結局、わたしたちはその推薦にしたがって一心庵を選んだが、患者を同伴してなかったら「郷宿」を選んだだろうと思う。畳座敷はさほど身障者には辛い場所なのである。


0912勝山01一心庵02 一心庵


石臼挽手打ちそば「一心庵」
岡山県真庭市三田131
0867-44-2733
2.9 ★★★☆☆

 旭川の外側にある「道の駅」の一角を占める。駅も蕎麦屋も木材の町・勝山らしい木造の建築にしているが、デザインはさて如何なものか・・・もう少し質のよいものに出来たのではないかな?
 蕎麦は温かいとろろ蕎麦とつめたいぶっかけを注文。後者はわさび菜の酢漬けをトッピングしている。酢漬けでなく、醤油漬けのほうが蕎麦にはあうように思った。


0912勝山01一心庵03とろろ麺 とろろ蕎麦

0912勝山01一心庵02わさび菜漬け麺 わさび菜酢漬けぶっかけ蕎麦


 勝山は林業=木材の町であり、上に述べたように、道の駅の建築も派手な木造している。加えて、商店街のアーケードも木造である。少々無骨な感のある骨組だが、若桜・智頭・鳥取(智頭街道?)などのまちづくりの参考になるかもしれない(↓)。


0912勝山10木造アーケード01
↑↓木造アーケード商店街
0912勝山10木造アーケード02



《連載情報》中国道蕎麦競べ
(1)安来「まつうら」
http://asalab.blog11.fc2.com/blog-entry-3057.html
(2)新見「やな木」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2275.html
(3)勝山「一心庵」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2276.html
(4)津山城東とうふ茶屋
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2277.html
(5)美作滝尾駅-木楽
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2278.html
(6)床瀬そば
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2279.html
(7)高中そば-名草神社三重塔
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2280.html
(8)EN-ナマステ
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2281.html
(9)談山神社-橘-きみなみ
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2282.html
(10)宇陀「一如庵」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2283.html
(11)再訪-ひむろ蕎麦
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2308.html
(12)そば切りたかや インタビュー
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2302.html
(13)走馬観花-平福宿の「瓜生原」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2304.html
(14)「みちくさの駅」ゼミナール
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2305.html
(15)再訪-床瀬そば
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2322.html
(16)そば処「伊とう」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2328.html
(17)そばの店「右衛門五郎」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2329.html
(18)蕎麦と旬のお料理「ろあん松田」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2333.html
(19)摩尼寺門前 門脇茶屋
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2335.html
(20)八郷の里の猫
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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