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中国道蕎麦競べ(6)

0916床瀬そば01


床瀬そば ★★★★☆

 神鍋高原の「床瀬そば」については、鮎殿から数年前に情報を得ていた。「氷ノ山の方」という記憶があり、「氷ノ山 蕎麦」で検索するといくつか候補がヒットした。そのなかに「床瀬そば」が含まれていて、これだと思い出した次第である。
 国府町雨滝経由で豊岡市竹野町をめざすが、山中のトンネルが通行止めになっていて、急傾斜の細い林道をうねり下り、結局は9号線に出た。初めから9号線に乗ればもっと楽だったかもしれない。ぽつんと一軒屋の蕎麦屋ではなく、大字椒のなかの小字床瀬には数軒の住宅があるにはある。しかし、それにしても、たいした山間部であって、たどり着くには骨が折れた。


0916床瀬そば05外観02


 ごらんのとおりの大型民家-戦後の木造和風住宅であろう-を蕎麦屋に改装したものである(内部に仏壇が残っている)。玄関(土間)から座敷にあがるのは健常者なら問題ないが、身障者は苦しい。段差がやや低めであり、沓を脱ぐため板間に腰掛けるのが厳しいようだった。お任せコース(4,000円)が有名ならしいが、予約時にはすでに売り切れ。単品ならあるということで、蕎麦の大盛りと並、さらにきゃあそば(そばがき)を注文した。盛りつけがいかにも山荘風で、とくにきゃあもちが美味しかった。ただし、ちゃぶ台が低すぎて、身障者は食事の席でも苦労した。


0916床瀬そば04もり01 0916床瀬そば03縦01


 風情溢れるお店である。ちゃぶ台だけでなく、いろりを切って、網焼きができるようにもしていて、隣のお客様たちは昼から熱燗で焼き物(山女魚・茸など)の舌鼓を打っていた。患者はそばがき(きゃあもち)を懐かしがった。子どものころ食べていたからだという。そばがきのタレは出汁よりも醤油があう。おもしろい相性だと思った。


0916床瀬そば10きゃあもち01 きゃあもち


0916床瀬そば05外観01 0916床瀬そば05外観03いろり


 もういちど訪ねてお任せコースをいただきたいとも思うのだが、現状のバリアフリー無しは、少なくとも我が家にとって楽なものではない。このことをお伝えしたところ、「よく言われるんですが、前のお店がちゃぶ台やイロリを据え付けにしていてるので、椅子座に変えにくい」とのことでした。学生を連れていくのは問題ないが、お任せコースは学生には贅沢すぎるかな・・・

床瀬そば
兵庫県豊岡市竹野町椒641-1
0796-48-0406
3.8 ★★★★☆


0916床瀬そば02メニュー01


 床瀬そばに至る直前の山間部に、ぽつんと一軒屋の「豆腐蕎麦」の店をみつけた。日高町のわらく(和楽)というお店である。床瀬そばがつなぎに自然薯を使うのに対して、和楽は豆腐を使うらしい。この店も懐石セットが売りらしい。バリアフリーなら行ってみる価値があるかもしれない。

わらく
兵庫県豊岡市日高町太田1348-1
 昼の部 /11:30 〜 14:30
 夜の部 /17:30 〜 21:00
0796-45-0101


0916わらく10


《連載情報》中国道蕎麦競べ
(1)安来「まつうら」
http://asalab.blog11.fc2.com/blog-entry-3057.html
(2)新見「やな木」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2275.html
(3)勝山「一心庵」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2276.html
(4)津山城東とうふ茶屋
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2277.html
(5)美作滝尾駅-木楽
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2278.html
(6)床瀬そば
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2279.html
(7)高中そば-名草神社三重塔
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2280.html
(8)EN-ナマステ
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2281.html
(9)談山神社-橘-きみなみ
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2282.html
(10)宇陀「一如庵」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2283.html
(11)再訪-ひむろ蕎麦
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2308.html
(12)そば切りたかや インタビュー
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2302.html
(13)走馬観花-平福宿の「瓜生原」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2304.html
(14)「みちくさの駅」ゼミナール
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2305.html
(15)再訪-床瀬そば
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2322.html
(16)そば処「伊とう」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2328.html
(17)そばの店「右衛門五郎」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2329.html
(18)蕎麦と旬のお料理「ろあん松田」
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2333.html
(19)摩尼寺門前 門脇茶屋
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2335.html
(20)八郷の里の猫
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Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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