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2020年度卒業論文(2)-構成と中間報告

過疎と地域祭礼
-静岡の袋井祭りと倉吉の地蔵盆にみる持続可能性の諸問題-

Depopulation and Local Festivals
- Some problems of the sustainability from the comparative study of Fukuroi festival in Shizuoka and Kshitigarbhaa festival of Kurayoshi -
Y.Numano

1.研究の目的と概要
1-1 研究の背景と目的
1-2 過疎地域における祭礼維持の課題
1-3 調査の経緯
(1)静岡の袋井祭りの概要
(2)倉吉市川原町の地蔵盆

2.赤尾渋垂郡辺神社と袋井祭り
2-1 赤尾渋垂郡辺神社の歴史
2-2 袋井祭りの歴史と現状
(1)袋井祭りの歴史
(2)赤尾渋垂郡辺神社例大祭の歴史
(3)赤尾渋垂郡辺神社/袋井祭りの現状
2-3 過疎に伴う地域祭礼の変化
(1)体験としての赤尾渋垂郡辺神社例大祭
(2)赤尾渋垂郡辺神社神主からのヒアリング
(3)過疎に伴う運営の対応
(4)新型コロナウイルス感染症による影響

3.倉吉市河原町地蔵盆の歴史と現状
3-1 河原町と地蔵盆
(1)夏の地蔵盆‐子供の祭り
(2)春・秋・冬の地蔵祭
(3)東地蔵・西地蔵に関わる定例行事
3-2 河原町地蔵盆が抱える諸問題
(1)少子化、高齢化、そして町並みの空洞化
(2)地域住民からのヒアリング
(3)報告書2015との比較
(4)新型コロナウイルス感染症による影響
3-3 登録有形文化財「旧小倉家住宅」の活用に向けて
(1)東地蔵と旧小倉家住宅の関係及び活用状況
(2)旧小倉家土蔵撤去の危機(2016)
(3)鳥取県中部地震からの復興
(4)旧小倉家土蔵整備に向けての動向

4.過疎と祭礼-袋井祭りと倉吉地蔵盆の比較
4-1 過疎に伴う運営変化の比較
4-2 近未来の祭礼をどう描いているのか
4-3 祭礼と風致-有形遺産と無形遺産の融合的持続のために

5.おわりに

《参考文献》
付録: 倉吉市河原町・鍛冶町二丁目町家等建造物データベース(2020)


【中間報告】2020年10月

1.研究の目的
 近年、地方都市の人口減少と老齢化が著しく進行し、「持続可能な社会づくり」に疑問符がつき始めている。本稿では、そのような過疎の状態にある地方都市での祭礼の持続可能性に焦点をあてる。祭りは神霊に奉納する儀式に起源するが、社会的にみると、地元のコミュニティーの紐帯を強める役目を担いつつ、住民の交流の場として発展してきた。しかし現状では、地方の祭りもまた過疎と老齢化の影響をまともに受け、運営や継続が困難になってきている。参加人数の不足を補うために外部の人員を招聘している自治体も多いと聞く。また今年度の新型コロナウイルス(COVID19)流行による祭礼の中止を機に来年度から半永久的に祭りを中止する自治体も今後増える可能性がある。
近い将来、過疎の波がさらに激化し、祭りの文化が今以上に衰退する可能性が高い地方では、どのようにして祭礼を維持継続してくことができるのだろうか。そうした祭りの持続可能性の課題を真剣に検討すべき時期に差し掛かっているのではないかと思われる。本稿では筆者の地元、静岡県の赤尾渋垂郡辺神社の祭礼と鳥取県倉吉市河原町の地蔵盆を例にとって、過疎地域における祭礼継承の課題を浮き彫りにしたい。

2.赤尾渋垂郡辺神社と袋井祭りの概要
 赤尾渋垂郡辺(あかお・しぶたれ・こうりべ)神社は、静岡県袋井市高尾に所在する。もとは郡辺神社が中核であり、『延喜式神名帳』に記された式内社であった。縁起によれば、郡辺神社は養老元年(717)、遠江国造の御霊を勧請したのが始まりという。天平11年(739)、行基開山の赤尾山長楽寺が祭祀を司り、寺運も隆盛した。現在地も元は長楽寺の境内地である。『日本三代実録』によれば、元慶2年(878)、赤尾神・渋垂神が従五位下に列したとある。いわゆる国史見在社(式外社だが、正史に記載のある神社)である。明治33年(1900)、東海道本線袋井駅の駅前整備に伴い、赤尾渋垂神社を境内に遷座した。結果、国史見在2社と式内1社の合祀となり、赤尾渋垂郡辺神社と改名した。本殿は幕末、拝殿は大正の建築であったが、平成18年(2006)、社殿全体が更新され、境内の風景は一変した。
 袋井祭りは五穀豊穣を祝い、無病息災を願う大祭で、十二所神社・白髭神社・七ツ森神社・赤尾渋垂郡辺神社の四社の例祭である。いわゆる高欄二輪型の屋台が曳き廻される祭りで、二輪屋台の為、屋台を上下左右に振りながら前に進む大変迫力のある独特な曳き方をする。祭りの盛んな遠州の中でも有数の規模を誇り、とりわけ山車の曳き回しは遠州地方でしか見られないものである。歴史は古く、天保十三年の記録が残っている。

3.今後の課題
 袋井祭りについての課題は以下のとおり。

1)神社及び祭礼の詳細な文献研究
2)山車の構造や曳き回し方法の詳細な調査
3)祭りの自治組織と運営に関するヒアリング
4)コロナ禍による祭り中止決断に関するヒアリング

 以上と比較するため、倉吉市河原町の「地蔵盆」の運営状況と今年度中止の判断についてもヒアリングし、袋井祭りのデータとあわせて、過疎地域の祭礼の持続可能性について考察する。
コロナ禍の事情もあり、静岡県での調査は極力少なくし、電話やwebexなどを活用してヒアリングし、現地訪問等は2回程度に抑えたい。

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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