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日本のなかのブータン(5)

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ブータン蕎麦粉でクレ試作

 ティンプー在住の中島事務所長から、「佛子園本部ではブータン蕎麦粉を1キロ500円で販売しているとのことです。手配いたしましょうか」とのメールが先月26日にあり、即答で2キロ注文したところ、早々に石川から蕎麦粉が届きました。
 それで、3日(立春)の卒論発表会リハーサルの後、ブータン蕎麦粉でクレ(蕎麦粉のパンケーキ)とそばがきを試作してみました。試作の担当はそれぞれ小霞さん(クレ)と滅私くん(そばがき)です。


0203ブータン蕎麦01クレ01材料01 クレの材料(+バター)


 すでにどこかで書いたはずですが、漢字の「麺」は「麦+面」であり、文字の原義はピザ生地とかナンをイメージさせます。日本なら鏡餅のようなものかな。その平べったい本来の麺が「押し出し麺」や「切り麺」などに進化するのは6世紀前半のことで、『斉民要術』に水引餅の作り方が記載されているようです。これが麺づくりについての世界最古の記録とされています。水引餅の直系子孫が手延べラーメン製法であり、現代中国であまりも有名な「蘭州牛肉拉麺」の「拉麺(ラーメン)」とは「麺を引っ張る」ことを意味します。面状の生地を両手でもって何度もなんども両腕を全開させると、細麺に変わっていきます。
 日本における細麺のはじまりはうどんです。法隆寺の中世史料(14世紀)にみる「ウトム」がその初見ですが、そば切り麺の方は戦国時代の信州定勝寺の記録が初見のようです。このたび試作したクレとそばがきは、ブータンと日本の違いはあれ、細麺になる以前の蕎麦本来の「麺」であることがわかっていただけるでしょうか。両者、調理方法も非常によく似ています。


0203ブータン蕎麦01クレ02かきまぜ02最終 0203ブータン蕎麦01クレ02かきまぜ01


 まずは、クレの調理プロセスをお知らせします。上から2番目の写真が材料です。左から佛子園のブータン蕎麦粉、鶏卵(2個使用)、水(適当)。鶏卵は味覚にも影響しますが、「つなぎ」でもあります。小麦と違って、蕎麦はグルテンを含まないので粘りに欠けるため、こういうつなぎが欲しくなる。わたしは、牛乳を少し混ぜるのか、と思っていましたが、水分は「水」だけであり、日本のそば切り麺とよく似ています。この3つの材料を混ぜ合わせてひたすらこね回します。
 ボウルでねちょねちょになるまでこねた生地をフライパンで焼きます(↓)。油がなかったので、12月のバターの残りを使いました。しばらくすると、香ばしい香りが漂ってきます。


0203ブータン蕎麦01クレ10フライパン02 0203ブータン蕎麦01クレ10フライパン03sam

 
 下が焼き上がった状態です。12月の日本産蕎麦粉のときよりも厚めで、蕎麦の香りが強めでした。蜂蜜を垂らして食べると、うぅぅん、美味いなぁ。ただし、これはブータンの甘蕎(あまそば)です。日本も甘蕎なので、両者よく似ている。一方、教師以下の何名かがブータンやチベットで食べたのは苦蕎(にがそば)であり、文字通り、もう少し苦い味がします。その苦みと蜂蜜の組み合わせがたまらんのです。早くみんなをブータンに連れてってあげたいね。


0203ブータン蕎麦01クレ11完成01 0203ブータン蕎麦01クレ11完成02バターsam



0203ブータン蕎麦02そばがき01粉と水01


ブータン蕎麦粉のそばがき

 一方、そばがきですが、こちらの材料は蕎麦粉と水だけ。鍋に水を張り、蕎麦粉を放り込んで、とろ火でひたすらこねるだけ。油は使いません。こねてこねてこねまくる。グルテンもつなぎもない淡泊な蕎麦粉をねとねとにしていきます。


0203ブータン蕎麦02そばがき03初期ゲル状態 0203ブータン蕎麦02そばがき02鍋に材料を


 滅私くんは、スマホでレシピを確認しながら、万能鍋に入ったブータン蕎麦粉をこねくりまわし、水分を蒸発させていきます。右下のサムネイル写真が完成した状態です。クリックしてみてください。


0203ブータン蕎麦02そばがき10万能鍋01 0203ブータン蕎麦02そばがき10万能鍋02完成sam

 
 蕎麦きり麺は出汁醤油、そばがきは生醤油があうと教えられてきたので、自宅から丹波篠山産の黒豆醤油をもってきたのですが、少し味が強すぎましたね。月市くんにイオンで買ってきてもらった出汁醤油のほうが美味しかった。しかし、いずれも素朴な良い味がしました。ヘルシーとはこのことだ。
 というわけで、楽しくブータン蕎麦粉の調理実験を終えることができました。クレは月市くんの卒論、そばがきはコロッケくんの卒論に反映させる予定です。


0203ブータン蕎麦02そばがき11生醤油01

0203ブータン蕎麦01クレ10フライパン06サインはV 0203ブータン蕎麦01クレ10フライパン05調理風景
シェフの二人


《連載情報》日本のなかのブータン
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Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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