日本のなかのブータン(6)
昨日の夕食は(小麦をいっさい使わない)丹波篠山ヤマノイモのお好み焼き。赤ワインとよく合うのでぐびぐび行ってしまい、毎夜のことながら、食後3時間近い眠りに落ちてしまいました。ソファでの惰眠は快楽の極み。深夜、風呂に浸かり、目がきらめいてきて、いそいそと仕事に勤しむ。採点のシーズンでしてね、1月以降のオンライン講義のレポートを評価してエクセルに入力する。専門科目だけでなく、人間形成系の科目を含むため、結構なエネルギーを要します。肝心要の卒論指導ができないまま、明け方になってしまい、そろそろ床に就くか、と思い始めたその未明にメールを受信しました。某大家からです。その内容は下に要約しますが、わたしが佛子園との情報交換などを含めて返信すると、さらに返信メールをいただきました。佛子園については、ブータン活動前にブリーフィングに行って色々な施設を見学し、ティンプー事務所長の中島さんもよく知っている、とのことで、またしても不思議な縁を感じたところです。以下、抜粋転載。
宗教は人間による人間的本質の自己疎外に他ならない
コロナ禍が続く中、いろいろ考えさせられます。ヨーロッパ中世のキリスト教世界で起きたパンデミック=ペストに対しては、対処策は教会の祈りしかありませんでした。これはおそらく自然に収束したのでしょうが、その結果、教会の権威の失墜の引き金になって、「神義論」「護神論」のようなものが起きました。大勢的には「それでも神の摂理のなかで、最善であった」(ライプニッツの最善論=オプティミズム)と受け止められて、キリスト教神学は生き続けています。
今回グローバリゼーションの中で、キリスト教世界だけではない、他宗教地域まで広がったパンデミックが違うのは、祈り以外に、ワクチンという望みがあることです。イスラエルのワクチン接種には、国を挙げての「人体実験」であるとの批判的意見もありますが、結果的に死者の数を少なくすることになれば、正当化され、それが「最善」であったとみなされることになるでしょう。
宗教は人間による人間的本質の自己疎外に他ならない
コロナ禍が続く中、いろいろ考えさせられます。ヨーロッパ中世のキリスト教世界で起きたパンデミック=ペストに対しては、対処策は教会の祈りしかありませんでした。これはおそらく自然に収束したのでしょうが、その結果、教会の権威の失墜の引き金になって、「神義論」「護神論」のようなものが起きました。大勢的には「それでも神の摂理のなかで、最善であった」(ライプニッツの最善論=オプティミズム)と受け止められて、キリスト教神学は生き続けています。
今回グローバリゼーションの中で、キリスト教世界だけではない、他宗教地域まで広がったパンデミックが違うのは、祈り以外に、ワクチンという望みがあることです。イスラエルのワクチン接種には、国を挙げての「人体実験」であるとの批判的意見もありますが、結果的に死者の数を少なくすることになれば、正当化され、それが「最善」であったとみなされることになるでしょう。
僕自身は、現実に立ち向かうのに、なにも神を(仏を)引きあいに出す必要はないと思います。西谷啓治は「一言でいえば宗教は人間による人間的本質の自己疎外に他ならない」と、非常に意味甚深なことを述べています。こんな広告を目にしました。「祓い清め、コロナもなくす。古くて新しい神道」。もっとも古い、そして最も深いアニミズム的な神道も生き続けているわけです。人間にとって、ただ一人で現実に直面することは、限りなく難しく、勇気のいることなのでしょう。だから超越者(それは神とか仏とか呼ばれますが)はいつも必要とされてきましたし、これからもそうでしょう。
いずれにせよ、人間が明日を信じるのなら、肯定的に、前向きに受け止める以外にないでしょう。その時に、神、仏が助けになれば、それは幸いなことです。「神も仏もない」としても、人類は生き延びられるのなら、生き延びますし、そうできなければ絶滅することになるでしょう。人類も生物の一種である以上、他の生物で、そういう運命を辿ったものも多々ありますから、それも自然です。とにかく早く収束して欲しいものです。
《連載情報》日本のなかのブータン
(1)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2342.html
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いずれにせよ、人間が明日を信じるのなら、肯定的に、前向きに受け止める以外にないでしょう。その時に、神、仏が助けになれば、それは幸いなことです。「神も仏もない」としても、人類は生き延びられるのなら、生き延びますし、そうできなければ絶滅することになるでしょう。人類も生物の一種である以上、他の生物で、そういう運命を辿ったものも多々ありますから、それも自然です。とにかく早く収束して欲しいものです。
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