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栄山寺八角堂

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 栄山寺八角堂の重要性については、6月1日(火)の夜から気になりはじめ、翌2日の復元検討web会議で議論した結果、菅原遺跡円形建物復元の類例建造物として、法隆寺夢殿を凌ぐ主役級に躍り出た。少し復習をしておく。行基の長岡院(菅原遺跡)の造営年代が760年ころであり、栄山寺八角円堂(762年頃)は菅原遺跡に建築年代が非常に近く、また、法隆寺東院夢殿(国宝・738年頃)に比べて背の高い建物であり、円形の土庇を本体に取り付けた際の比例もバランスが良いと想像される。


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 とりあえず現場を視察しようということで、6日(日)に行ってきました。紫陽花の綺麗な季節、門前の道路に落ちた梅を拾い集めて、鍛高譚な梅酒に追加で漬け込みました。

 1)菅原遺跡でみた円形の基壇跡と栄山寺の八角形基壇ではやはり大きな違いがある。円に近い多角形に復元するほうがよい。
 2)基壇の出は側柱から4~5尺で妥当。
 3)栄山寺八角円堂の長押は、①地長押、②腰長押、③飛貫を隠す長押だが、復元案では、さらに④頭貫位置の長押、⑤=③と④の中間にもめぐらし、垂木掛として相応しいのは、③④⑤のうちどこかプロポーションを比較検討する。ともかく、格好よくないとね。


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 翌7日、1980年代に奈良大学が発掘調査した菅原遺跡の報告書(部分コピー)を入手。このたび発見された遺跡との位置関係を把握しようと試みたが、奈良大報告書には国土座標が明記されておらず、今後の課題であることが判明した。菅原遺跡円形建物が瓦葺きの場合、栄山寺八角円堂及び法隆寺夢殿を参照するのが最善だが、円形建物は檜皮葺きの可能性もあるので、その場合、時代は下るが、広隆寺桂宮院本堂(京都市・国宝・1251年頃)を参照しておいた方がよいと思うに至っている。


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【関係サイト】
復元検討web会議(第1回)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2415.html
復元検討web会議(第2回)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2419.html
復元検討web会議(第3回)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2428.html
復元検討web会議(第4回)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2439.html

行基の長岡院-菅原遺跡訪問記
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2414.html
栄山寺八角堂
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2417.html
広隆寺から興福寺へ
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2423.html
奈良新聞の報道(菅原遺跡)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2429.html
法隆寺西円堂・夢殿と喜光寺
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2436.html

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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