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ノルウェイの森(2)

 ビートルズのモーダルな名曲「ノルウェイの森」のコード進行を解読するユーチューブのチャンネルを発見し、恥ずかしながら実名でコメントしてしまった(第1コメントのリプライの2番目)。
https://www.youtube.com/watch?v=cT7h-cW79fc
 この番組のホストは、「ノルウェイの森」のBメロ(サビ)のコード進行が理論上、分かりにくい奇抜なものだとして紹介しているが、私はそんなふうに思えなかった。
 3拍子の曲(あるいは6/8)。キーをDとして、Aメロは

D/D/D/D/ D/C/D/D

を2度繰り返す。ここでのC(赤字)は、後で述べるように、DキーのⅤ7にあたる A7 の代理コードとして捉えることができる(コードCの構成音はCEG、コードA7の構成音はAC♯EGでEGが一致)。サビにあたるBメロのコード進行は以下のとおり。

Dm/Dm/Dm/Dm/ G/G/G/G/
Dm/Dm/Dm/Dm/ Em/Em/A7/A7(→D)

 このBメロのキーはあきらかにDでもDmでもなく、さて何なのか、という疑問を結構ながい時間をかけて番組では解き明かしているが、わたしは、上のコード進行をみた瞬間、キーCへの転調だと理解した。Dm→Gの展開がCのドミナントモーション(Ⅱ→Ⅴ)であり、それがキーDのドミナントモーション(Em→A7)を経由してAメロ・キーのDに回帰するという進行と考えれば何の問題もない。
 Bメロの構造は以下のように解釈できる。

①Dm→G (キーCのⅡ→Ⅴ)
②Dm→Em(EmはGの代理コード)*コードEmの構成音はEGB、コードGの構成音はGBDでGBが一致
③Em→A7(キーDのⅡ→Ⅴ7でDに収束)

 それでは、なぜDキー(Aメロ)からCキー(Bメロ)への転調が違和感なく聴こえるのかと言えば、AメロでDのⅤ7(=A7)の代理として使ったCコードが効いているからだと思う。Aメロの代理コードで使ったCコードがBメロの隠しドミナントになっているのではないか、ということである。



↑曲題の Norwegian Wood を「ノルウェイの森」と訳したのはさてどうかな、とも思いますね。誘われて入っていった女性の部屋が Norwegian Wood だったというわけですが、これは「ノルウェイ産木材(の家具)」ということです。そもそも森は複数形のWoodsであり、単数形 Wood の原義は「木」ですからね。ただし、ノルウェイ産木材の家具が群れるように配置されている風景を「森」の暗喩として表現したというのなら理解できないでもないし、良いタイトルだと思うのですが、歌詞の内容とはなかなかかけ離れています。ただし但し、「森」という言葉には弱いの・・・

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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