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行基縁りの地を往く (2) -土塔と八角円堂

栄山寺八角堂


栄山寺八角堂

 栄山寺八角堂(国宝)は藤原武智麻呂の没後、子の仲麻呂が父の菩提を弔うために建立した供養堂とされる。竣工の年代は武智麻呂の墓が栄山寺北側の山上に改葬された天平宝字4年(760)から仲麻呂の没した天平宝字8年(764)までの5年間に絞られる。基壇上の柱配置は入側筋が四本柱、側柱筋が八角形を呈する。夢殿に比べ、柱間に対して柱が長く、こうした縦長の比例のほうが土庇をつけやすい。年代・造形からみて、夢殿以上に重要な奈良時代の菅原遺跡「円堂」の類例と考えられる。


栄山寺細部 栄山寺八角堂正面扉


 以下に栄山寺八角円堂の建築年代・構造形式・細部を示す。

〈構造形式〉 八角円堂一重本瓦葺
〈年代〉 竣工:天平宝字4年(760) ~ 天平宝字8年(764)  鎌倉時代に修理(野小屋形式となる?)。明治44年(1911)の解体修理以前は草葺きであった。解体調査により本瓦葺きに推定復元しているが、軒の「地円飛角」については、夢殿が地垂木・飛檐垂木とも方形断面である点からみて、信頼性に乏しいと思われる。
〈軸部〉 基壇:壇上積 礎石建 軸部:側は8本柱、入側は4本柱 地長押・腰長押・内法長押 
      柱間装置:四面(東西南北)に板扉、その他四面に連子窓 縁・高欄なし。
〈軒〉 ニ軒(地円飛角) 中備:頭貫上に間斗束、その上に桁 隅:出三斗
〈内部〉 極彩色の飛天、菩薩、鳥などが内陣の天蓋や柱や貫に、格天井には蓮華が、今も天平時代のすぐれた壁画が残っている。屋根上の宝珠は復元品で、当初のものとされる石造宝珠残欠は、塔の堂内に保存されている。(小霞)


栄山寺八角堂(2) 栄山寺調書



【関係サイト】
行基縁りの地を往く-土塔と八角円堂
(1) 法隆寺東院夢殿
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2468.html
(2) 栄山寺八角堂 
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2473.html
(3) 法隆寺西円堂
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2474.html
(4) 興福寺北円堂・南円堂
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復元検討web会議(第1回)
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行基の長岡院-菅原遺跡訪問記
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2414.html
栄山寺八角堂
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2417.html
広隆寺から興福寺へ
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2423.html
奈良新聞の報道(菅原遺跡)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2429.html
法隆寺西円堂・夢殿と喜光寺
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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