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行基縁りの地を往く (3) - 土塔と八角円堂

法隆寺西円堂 西円堂細部(2)


法隆寺西円堂

 法隆寺西院伽藍北西の小高い場所に建つ八角円堂。現存する遺構は鎌倉時代建長2年(1250)の再建だが、当初は養老2年(718)に光明皇后の母、橘夫人の発願によって、行基が建立したという寺伝がある。全体に古代の趣きをよく残す。とくに注目されるのは正面の向拝である。円堂から独立する四本柱で片流れの屋根を支える。ただし、向拝垂木上端の位置は本体の連子窓の楣の位置にあわせており、向拝の屋根面は八角堂屋根とほぼ接している。正面から遠望するに錣葺き風にみえる。八角堂本体と向拝・裳階の位置関係は参考に値する。


法隆寺西円堂細部 西円堂2


 以下に西円堂の建築年代・構造形式・細部を示す。

〈構造形式〉 八角円堂一重本瓦葺
〈年代〉 行基創建の伝承あり(寺伝):養老2年(718)  再建:鎌倉時代 建長2年(1250) 
〈本体細部〉 基壇:壇上積 礎石建  軸部: 角柱(八角形)8本 地長押・腰長押・内法長押
         軒:ニ軒角垂木 平三斗 中備 間斗束 
         柱間装置:四面扉(板扉4枚)、残り四面は壁 正面に連子窓
〈内部〉 堂の中央に薬師如来座像を安置する。
〈向拝〉 礎石建 几帳面取角柱 大斗肘木 一軒角垂木 (小霞)


西円堂向拝 法隆寺西円堂調書


【関係サイト】
行基縁りの地を往く-土塔と八角円堂
(1) 法隆寺東院夢殿
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2468.html
(2) 栄山寺八角堂 
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2473.html
(3) 法隆寺西円堂
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2474.html
(4) 興福寺北円堂・南円堂
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2475.html


復元検討web会議(第1回)
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復元検討web会議(第4回)
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行基の長岡院-菅原遺跡訪問記
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2414.html
栄山寺八角堂
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2417.html
広隆寺から興福寺へ
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2423.html
奈良新聞の報道(菅原遺跡)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2429.html
法隆寺西円堂・夢殿と喜光寺
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2436.html

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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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