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鮭のベイビー、ロックンロール(1)

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手づくりトバの下ごしらえ

 蝦夷の遺伝子をうけつぐ東北の考古学者から白鮭の燻製が送られてきた。燻製小屋だったか、燻製ボックスだか忘れたけれども、3ヶ月かけて燻した冬葉(トバ)を送るというので、「頼むからやめてくれ」と嘆願したのだが、届いてしまって思案にくれた。下のレシピをみてください。学生にやらせたらいいでしょう、と本人は気楽にいうが、かくもせわしい卒論・修士発表会の時期に学生をこきつかったら訴えられると私は答え、じつは一度学生に提案してみたのだが、誰も首を縦にふらなかった。当たり前です。私にしたって、こんな複雑なレシピに取り組む余裕はまったくなく、半ば諦めていたところ、ある人物が「処理」を買って出てくれた。


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 この種の燻製は、アイヌや蝦夷が越冬するための保存食であり、消費期限をなかば永久とするため、おそろしい量の塩を使う。調理もなにも、まずはともかく塩抜きである。その工程が少なくとも2~3日要する。3枚におろした切り身の部分は水に浸け、骨付きと頭の部分は鍋で煮続ける。雪国ではストーブに鍋をのせておけばいいだろうが、こちらはIHですからね・・・
 いまその工程をしており、食べるのはまだ先です。取り急ぎの第1報ということで。


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【燻製】レシピ
①3枚におろして、適当な大きさに切る
②水につけて戻しながら塩気も抜く(3〜4日)
③キムチのたれ(1cup)、に、日本酒(2cup)をビニール袋に入れ、戻した鮭切身を漬ける(3日)
④金網の上に置きファンヒーターの前で乾かす(3日)
⑤七輪の上に市販燻製器を置き、燻す(チップ2・3回交換、通算2〜4時間:時間が短ければ生ハム風、長ければビーフ・ジャーキー風)

【鮭粕汁】レシピ
①三枚におろした中骨、頭を適当な大きさに切る(鰭は除く)。
②鍋に水を入れ①の中骨、頭をストーブの上などで2日程煮る(気が短ければ圧力鍋を使うと良い)。
③骨が柔らかくなったら取り出す。
④別鍋で一口大のゴボウ、大根、人参などを煮て柔らかくなったら、③の骨を入れる。
④最後に酒粕を適量加えれば完成。
※元々のとばの塩気が強いので塩味は必要ないと思いますが、味見しながら味噌、醤油などを加えても美味い、はずです。


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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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