北陸に居場所をもとめて(2)


輪島KABULET拠点施設
輪島カブーレ
10月31日(日)、北陸紀行2日目。前日、速水代表から輪島にある佛子園のプロジェクト「輪島KABULET(カブーレ)」の見学を強く勧められ、能登半島をひとまわりしてから新潟に向かうことになった。これが結構時間がかかる。金沢から輪島まで片道2時間。海のみえる道行きは快適そのものだが、一回りすれば半日かかる。目的地の新潟県十日町に着くのは夕方になるのを覚悟しての輪島訪問になった。
佛子園には「B‘s・行善寺」以外にも複数のプロジェクトがあり、輪島KABULETもその一つだが、一点集中型の施設ではなく、輪島市中心部に点在する空き家や空き地を、カフェ、ジム、身障者向けの施設などにリノベーションする再生事業計画である(2018年開始)。この再生事業計画は佛子園とJOCAの連携によって進められており、令和3年度には、バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰として「内閣総理大臣表彰」を受賞している。

空き家をリフォームしたゴッチャ!ウェルネス輪島(地域密着型健康施設)
輪島は、長い歴史を漆とともに育んできた街である。工芸品としての漆はもちろん、気軽に触れ合える漆の活かし方をみんなで考え、日常的に漆が溢れる街づくりを目指している。そんな街づくりで繋がる“かぶれ人”やイキイキした街の姿を“KABULET=カブーレ”と呼んでいる。経費は復興庁の交付金、国土交通省の空き家対策の交付金などを活用している。高齢者、障碍者、子育て世代、若者、観光客など、誰もが行き交う「ごちゃまぜの街」にするという佛子園のコンセプトはそのままに、既存の街を生まれ変わらせようとしている。

セルフのママカフェ
私たちは、空き家をリフォームしたカフェ・カブーレ(Cafe`KABULET)を訪れた。このカフェはすべてセルフとなっており、自由に利用することができる。たとえば、「ピザをください」と注文すると、ピザの生地だけ出てくる。具材は自分たちで決める、そんなカフェである。通称ママカフェと呼ばれ、親子で楽しむことができる。私たちはグリーンスムージーを注文した。材料は用意してくれるが、そこからはすべてセルフ。レシピはわかりやすくメモ書きしてある。飲み終わった後の食器荒いももちろんセルフ。調理から片付けまでセルフという斬新なカフェには正直とまどったけれども、興味深い経験だった。



↑スムージーをつくり(左)、食器を洗う(右)

夕暮れの松代と竹所
予想通り、新潟県十日町市の松代に着いたころには夕方になっていた。それでもまが薄明るい状態だったので、いかにもカール・ベンクスさんの作品らしい建物の写真を撮った。それから竹所に向かったが、村に入るころには日が落ちて暗く、フラッシュを焚いて民家を撮影するしか方法がなくなった(↓)。楽しみは翌日にとっておくことにした。 【続】

【連載情報】北陸に居場所をもとめて
(1)佛子園-ごちゃまぜのまちづくり
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2547.html
(2)輪島カブーレ
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2550.html
(3)カールベンクスさんの古民家再生-松代と竹所
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2551.html
(4)安楽寺三重塔と大法寺三重塔
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2554.html