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北陸に居場所をもとめて(3)

北陸紀行3日目(8) 松代ほくほく通りマップ(東)
まつだいカールベンクスハウス 


松代の町並み-北陸の3階型町家とカール式修景

 11月1日(月)、北陸紀行3日目。この日は、とても濃く、自分の人生観が変わるほどの1日となりました。まずは午前から、新潟県十日町市松代を再訪し、松代ほくほく通り商店街のフォトスキャン作成のため連続写真の撮影に取り組みました。松代ほくほく通り商店街は、かつて宿場町として栄えた街道沿いの集落です。現在は、3階建ての木造民家が軒を連ねますが、空洞化が目立ちます。「昔の面影ある民家が多く残るこの通りの景観再生に取り組むことで、町に賑わいが戻るのでは」と考えたカールべンクスさんは、1枚の町並み修景パースを描きます。現在、十日町松代地域街並み景観再生事業として、ベンクス氏が外装をデザインし、修景・塗装するプロジェクトが進んでいます。


松代フォトスキャン
↑フォトスキャンによる松代町並みの連続立面図

DSCN0307.jpg 北陸紀行3日目(2)
建築デザイン事務所(カールベンクスハウス2階)


まつだいカールベンクスハウス

 連続写真撮影後、昼食の予約をしていた「まつだいカールベンクスハウス」に入りました。ここは、カールさんが明治後半の旅館を改装し、1階をフレンチ料理のカフェレストラン、2階を設計事務所として再生した施設です。ここで、注文を待っているとまさかの出来事がありました。夏から何度か連絡をとっていたものの、ドイツとの仕事の往復などで多忙をきわめておられ、カールさんにお目にかかることは難しいと判断していましたが、フロアの方が2階の見学ができると言われるので驚きました。2階にあがるとカールさんがおられて、自ら案内をしてくださったのです。
 2階のアトリエは、明治日本の和風木造建築の構法と貴重なけやき材を維持しつつ、ドイツ製のペアガラスや薪ストーブを取り入れ、開放的なアトリエに変貌しています。私は、古材を再利用した骨組と大空間の重厚感と快適性に圧倒されました。カールさんご自身に案内していただいた時間はとても貴重なものとなり、その後の進路の決断に大きく影響するものとなりました。


北陸紀行3日目(3)


 見学後、楽しみのランチに。本日のスープ、キッシュ(ジャーマンポテト)、地粉クレープ、ノンアルコールワイン赤のセットを選びました。とても美味しかったのですが、それ以上に日本にいるとは思えない居心地の良い空間で食事ができたことに満足感を覚えました。何度も渡欧されている先生は、「まるで東欧のレストランのようだ」と感じ入っておられました。明治の柱や梁、欄間と東ドイツ風のインテリアや骨董が絶妙にマッチしているのです。ドリンクにはドイツのクラフトビールがあり、カウンターは西欧風の瀟洒なものにデザインされています。


DSC_0056_2022040722422100b.jpg
↑古民家カフェ「澁い-SHIBUI-」(まつだいカールベンクスハウス1階) ↓キッシュ(左)、本日のスープとクラフトビール(右)
北陸紀行3日目(10) 北陸紀行3日目(4)


北陸紀行3日目(1) カール夫妻が住む双鶴庵


竹所を訪れて

 古民家カフェ「澁い-SHIBUI-」で食事後、カールさんが住み続けながら古民家再生に取り組む竹所を訪れました。ベンガラの家やイエローハウスなど魅力的な再生古民家が多く、なかでもカールさんご夫妻の暮らす「双鶴庵」は存在感が突出しています。想像しいた以上に一軒一軒の間隔が広く、プライベートが確保されていると感じました。新潟県十日町市竹所集落は、1959年には39世帯237人が暮らしていましたが、1990年代入り9世帯まで減少しました。廃村間近の1993年にカールさんが竹所に移住し、以後、古民家など10軒を再生し、現在、12世帯25人が暮らしています。決して多いとは言えませんが、数年前、村では18年ぶりとなる赤ちゃんも誕生し、これからも移住者が増えることが期待されています。


北陸紀行3日目(6) 北陸紀行3日目(11) ベンガラの家(左)とイエローハウス(右)


星峠の棚田
 
 新潟県十日町市松代地域には、山間部であるがゆえに数多くの棚田があります。中でも星峠の棚田は、最も人気がある棚田スポットであるため、多くの観光客やカメラマンが訪れています。斜面に広がる大小様々な階段状の水田は、美しい眺めであり、夕暮れ時には充実した一日の活動の終わりを感じました。また、棚田は地域の人々が先祖から受け継ぎ、大切に守りなが受け継いできた生業の場です。そのため、訪問者一人一人がマナーを守ることが大事であり、棚田の景観維持に繋がります。

 3日目は、秋田県から考古学専攻のバコバコさんも合流され、行動を共にしていました。その方が新潟県職員の行政職の方に頼んでオススメの蕎麦屋を紹介しておいてくださったので、夜はそのお店で食事をすることになりました。ところが、カーナビに導かれて目的地に着くと、そこはイオンでした。イオンの中の蕎麦屋さんだったのです。新潟県発祥のへぎそばはとても美味しかったですが、フードスケープという点で如何なものかと先生は思われたようです。  【続】

P9310931.jpg 北陸紀行3日目(7)
夕暮れ時の竹所(星峠の棚田)+へぎそば(小嶋屋)


【連載情報】北陸に居場所をもとめて
(1)佛子園-ごちゃまぜのまちづくり
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2547.html
(2)輪島カブーレ
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2550.html
(3)カールベンクスさんの古民家再生-松代と竹所
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2551.html
(4)安楽寺三重塔と大法寺三重塔
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2554.html
(5)JOCA本部-駒ヶ根
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2557.html

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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