タカダワタル的(1)

なぜ高田渡を学生に視聴してもらったのか
4月13日(水)、今年度最初の合同ゼミを開催した。初回は3年生の歓迎会を兼ねて、DVD『タカダワタル的』を視聴し、みんなでケーキを食べた。なぜ『タカダワタル的』かというと、昨年度のゼミ募集面接で、高田渡を話題にする学生が2名もいたからである。わたしは、彼らはてっきり高田渡のファンだと思い込んでいたのだが、改めて問いなおすと、そうでもないみたい。だとしても、20歳を過ぎたばかりの若者が高田渡を知っていて、「生活の柄」を聴いていること自体に驚き、嬉しくなって『タカダワタル的』を視てもらおう、と考えた。正直、半数以上のゼミ生は何で?と思ったかもしれない。寅さんシリーズを初めて学生に視せたときのような不安もあったけれども、寅さんに比べれば、映画も人物もやや新しい(放浪癖はよく似ている)。


柄本明企画、タナダユキ監督の『タカダワタル的』は高田渡が急逝する1年ばかり前(2004)にリリースされた映画であり、記録を辿ると、わたしは2007年4月にDVDを購入している。当時の3~4年生にも視せた記憶がある。このたびの視聴はわたし自身、十数年ぶりのこと。懐かしくもあり、新しい発見もあった。「ブラザー軒」にじ~んときたのは初めてかもしれない(どちらかといえば「夕暮れ」を好んでいた)。シュープリーズのケーキでお茶しながら、一人ずつ感想を述べてもらった。べつに私の音楽の趣味を押し付けたいわけではなくて、音楽以外のことで何を感じたか、を聞かせてほしいと予め断った。いまレポートを課しているので、近いうちに優秀作を紹介させていただきます。


下宿のベランダの原木にシイタケが1株できました。これくらいのサイズがいちばん美味しい。記憶をたどると、2020年6月30日、若桜町中町の中尾家を再訪した際、道の駅で原木を仕入れたのだと思います。昨春は1株もできなくて、今年も駄目ならもう諦めようとした矢先の一株ですから嬉しかった。湿気を維持する方法を考えないとね。
板井原「火間土」の閉店
ゼミ中から電話してつながらないので、心配になっていました。板井原のお食事処「火間土(かまど)」にはこれまで何度もお世話になってきましたが、このコロナ禍の2年間訪問できずじまい。夕方、電話がつながり、御主人から1年ばかり前に閉店したと正式に告げられました。ご夫妻とも体調が思わしくないそうです。家内の母親と同世代であり、さもありなんとは思いますが、再来週に予定していた新歓をどこでやるか、悩ましいことになってきました。あの山菜料理・カマド飯以上にオーセンティックな食べ物はそうそうあるものではないですから・・・
仮面の告白
ゼミを終えてメールをチェックすると、東京の博物館から急報あり。嬉しいような、悲しいような、出しゃばりが過ぎた告げ口になってしまったと後悔しつつ、放置するともっと悲惨になっていくウクライナ状態でしたから。館長が英断を下された。仮面の告白です。ダバダはショックだったろうが、フェイドアウトという選択は正しいと思います。問題は人間を対象としたイベントだということであり、人間が対象になると人権が係わってくる。そんな大げさに、という反論もあるかもしれないけれども、来年は女性の顔を対象にして同じイベントをおこなうとなれば、コンプライアンスを不問に伏せるのか、はなはだ疑問がある。館長には感謝の気持ちを伝えたが、わたし自身の居場所はまた少し狭くなったのかもしれません。こういう役回りです。
帰宅前、買いためていたウクライナ用の紙マスクを大学院生2名に配布しました(↑↑いちばん上の写真)。すると、商標をみてテイ君がいう。「これ、私の家の近くの工場のものです」
ウクライナの反戦マスクもまた、中国産だということです。風が吹けば桶屋が儲かる。十分予想されたことですが。
悪性の風邪ってコロナ??