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空き家探索(2)-上方往来河原宿

0415谷本01外観02 0415谷本01外観01
街道沿いのT01外観


上方往来オリガルヒ

 卒業式の直前、生まれ育った河原宿の不動産屋さんから連絡があった。上方往来沿いの空き家物件をみてほしい、という。ひょっとすると、私がその空き家を購入する気持ちがあるのではないか、という期待からくるものであり、即座に「あんな大きな屋敷(約300坪)は買えませんよ、老夫婦二人が住むこじんまりとした民家を探しています」と答えた。一方、これまで、対面にある新茶屋-「寅次郎の告白」(1991)の舞台-とあわせて「上方往来・寅さん記念館」へのコンバージョン構想を発表したことがある、と述べると関心を示された。ただし、当該の空き家T01家を文化財建造物として指定・登録の対象とすることには以前の経験から嫌悪されており、そういう活動をしないという条件でご案内いただけるとのこと。ところが、以後まったく音信不通になった。文化財関係者であることを警戒されて、この話はボツになったとばかり思っていたところ、このたび再度連絡があり、突然ではあったけれども、T01家を視察することになった。


0415谷本02主屋01背面01高窓 0415谷本02主屋01背面01高窓sam
 「谷本」をなぞらえた妻飾


土蔵の再生を想う

 今回は屋敷の庭を一回りするにとどまった。主屋はいわゆる近代和風建築であり、その背面側に2棟の土蔵が建っている。二つの土蔵は馴染み深いものである。2棟とも背戸川に面しており、外側の小路から外観がよくみえる。年代は幕末にまで遡ると以前聞いたことがある。様式的にはその年代観で良いようにみえる。主屋や庭は夫婦二人には大きすぎるけれども、背戸川に面する1棟を住居兼ギャラリーにして、小路と背戸川の交差点に建つ1棟をカフェ兼ギャラリーにすればいいな、と呟く。業者さんも「そうですね、用瀬でもそういう風に土蔵をカフェに改造して人気を呼んでいるところがある。ここの土蔵も分譲可能です」との好感触。で、お値段を訊いたのですが、所有者次第という曖昧な回答にとどまった。
 背戸川と小路に面する2棟の土蔵か・・・わたしがオリガルヒのようであれば、さっさと買いとって、渋くて斬新な改修を実践してみせるけれどもね。そういえば、小路の正面には新茶屋隣のT02家の土蔵もあるし、背戸川沿いには土蔵の町並みが残っている。これら全体を保全再生できるといいんだけど、そういうことを言い出すと、文化財屋の本質を露わにしたな、ということで、さらに警戒されるかもしれない。


0415谷本03土蔵01内側01 0415谷本03土蔵03背戸川沿いの2棟
↑北側の土蔵(右の写真では左側=平入) ↓南側の土蔵(上右の写真では右側=妻入)
0415谷本03土蔵02内側 0415谷本03土蔵02外側



0415谷本03土蔵04谷口02小路から 0415谷本03土蔵04谷口01
↑T01家のはすかい対面にあるT02土蔵


澳門調査の準備のためにも

 問題が一つあります。場所が鳥取なんだな。関西から遠すぎるんです。退職してまで鳥取に通うのはちょっときつい。車で往復する時、鳥取道(高速)の1時間弱で疲労が増す。中国道の滝野社~佐用の周辺の里山か町並みの中ならば、奈良からの片道が2時間半程度に押さえられる。だから、但馬南部~播磨北部あたりが有力な候補になるのではないかな。雪も少なく、関西の大都市圏にも山陰にも近いから。
 T01の視察はこれで終わったわけではなく、次回は主屋・土蔵の間取りを実測し、ドローンで屋敷配置を撮影したいと提案させていただいた。研究室に実測能力のある学生はほぼ居なくなってしまったが、稲常の西尾家で実践した部屋ごとで担当を分けて繋ぎあわせる方法をとれば可能ではないか。この実習は、夏休みにマカオに帰って実測調査する留学生のためにも役に立つであろう。彼はCADはできるそうだから、実測の方法さえ教えれば、作図をこなしてくれるはずだ。


0415谷本02主屋02新茶屋を望む 0415谷本04霊山01
↑T01主屋から新茶屋を望む。そのむこうには新緑の霊石山が。



0:45~新茶屋 2:05~出会橋バス亭 


《関係サイト》
空き家探索-上方往来河原宿
(2)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2565.html
(3)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2570.html
実測演習-カフェ黒田
(2)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2583.html

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実測可能

いま電話があり、GWあけに実測可能になりました。主屋だけでなく、土蔵もみせていただけるようお願いしました。
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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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