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蒼空への旅立ち


9:35~星めぐりの歌  16:20~500マイル(も離れて)


星めぐりの歌

 つい今しがた、中川イサトさんがお亡くなりになっていたことを知った。4月7日の旅立ちである。享年75歳。胸騒ぎというほどでもなかったが、3月28日(月)、「オートハープと日本のフォーク」と題する記事をアップし、オートハープ奏者としての高田渡と西岡たかしを紹介するにあたって、「遠い世界に」のバックで安定感抜群のスリーフィンガーを弾いているイサトさんのことを紹介したし、4月13日(水)の初回ゼミで学生たちに『タカダワタル的』を視聴してもらった際には、拾得でのウェバリー・ブラザース(高田渡+坂庭省悟+中川イサト)の「ねこのねごと」を聴いてにんまりしたばかりだった。拾得でのライブ後まもなく坂庭省悟がこの世を去り(2003)、高田渡が北海道で行倒れになって(2005)、以来17年も過ぎてしまったのか。だとしても、早すぎる旅立ちである。
 上の番組は4月5日にアップされている。それからどれくらい前の収録だったのだろうか。すでに覚悟はできていたと思わせる選曲と演奏である。淡々として哀愁ただよう宮沢賢治「星めぐりの歌」のソロギターから、懐かしい「500マイル」のデュエットへ。

  もしもぼくが居なくなったら 汽車の汽笛が鳴るよ

 歌い終えたあと、「こういう昔の歌をうたうと目頭が熱くなる」と吐露している。聴いている私だって同じさ。古いフォークを歌ったり聴いたりすると涙が滲んでくるのは、自分たちの青春、というか人生が終わろうとしていることを悟ってきたからだろう。わたしたちのような人種の場合、青春は早く終わらずに、人生とほぼ同じ長さまで間延びしている。青春が終わると同時に人生が終わる。そういう生活ができた自分を幸福だと思え、と誰かに諭されているような。
 謹んでイサトさんのご冥福をお祈り申し上げます。渡さんや省悟さんとあちらでも楽しくセッションしてください。いずれライブを聴きに往きますので。


 
オープンD6チューニング(DADF#BD)? 「続き」のカバーもいい。ジムノペディのような葬送曲に聴こえます。葬儀で流れたようですね。練習しよ。


 紙テープで1~4弦をミュートしないと?


あかいめだまの さそり
ひろげた鷲の  つばさ
あをいめだまの 小いぬ、
ひかりのへびの とぐろ。

オリオンは高く うたひ
つゆとしもとを おとす、
アンドロメダの くもは
さかなのくちの かたち。

大ぐまのあしを きたに
五つのばした  ところ。
小熊のひたいの うへは
そらのめぐりの めあて。
https://www.youtube.com/watch?v=HHNEhT2Ckck



みんな蒼空の星になっちゃった・・・


【連載情報】蒼空への旅立ち
(1)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2566.html
(2)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2568.html
(3)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2572.html
(4)http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2577.html

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北海道の行き倒れ

高田渡が北海道で死んだのは知ってたが、行き倒れたったとは…。ずっと前、歌登町に住む叔父が行方不明になり山中で遺体で見つかった。これも家族に何も言わずに出たことで、遭難というより往生の場を捜していたのでは、と思える状況…。"老いてゆく悲しみ"がモラルを産むなら、極端でもそうした最期はあり得るかも知れない、タカダワタル的サイゴ。

行き倒れは言い過ぎ

ですが、行き倒れ同然の最期だったと思われます。
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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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