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タカハマカフェから辣韭畑へ

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コンクリートのような木造建築

 10月4・5日のウクライナ関係イベントから15・16日の環謝祭の喧騒を終えて、ようやく一段落。19日(水)は打ち上げを兼ねて砂丘方面に出かけました。まずは8月20日にオープンしたばかりの「タカハマカフェ」へ。新国立競技場を設計した隈研吾氏の設計ということで注目を集めましたが、先生はあまりよい感触をお持ちでないようです。
 カフェは3階建、延床面積 約190㎡の「木造建築」。収容人数約110人。まずは壮大な外観に目を奪われました。内装も手が込んでおり、カフェ1階のテーブルやイスなどは、美しい自然の木目を生かしたデザインになっています。また、バリアフリーへの配慮として、車椅子でも移動できるようエレベーターが導入されています。メニューは、大山ベーコンバーガーや鳥取和牛焼肉バーガーがあり、ドリンクには、地元焙煎のコーヒーや手作りクラフトコーラなどを揃えています。高さ約9mの屋上(3階)オープンテラスからは、砂丘からの海風を直に感じることができ、遠くに水平線を眺めることができます。さて、タカハマとは、古くは高低差のある砂浜を「高浜」とよんでおり、隣の砂丘会館の字が「高濱」であることに由来するようです。ただ、今の高浜地区は土産物店が軒を連ねており、浜というイメージが湧いてきません。


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 カフェの建築材料には、鳥取県産杉材の集成材(CLT材)を使用しています。しかし、これについても先生は困った顔をされており、「コンクリート建築のコンクリートを集成材に変えただけで、木造建築らしさが発揮されていない」と仰います。なお、CLTとは、Cross Laminated Timberの略称であり、木材を縦と横に交互に重ねて貼り合わせた大判の建材パネルのことを指し、高密度、高強度、燃えにくい素材になっています。地震にも強く鉄筋コンクリートよりも軽量かつ加工が容易で、CO2排出量削減や森林保全にもつながることから SDGsの観点でも注目を集めているそうです。


1019タカハマ01内装1階01 1019タカハマ01内装3階02



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 木造建築と言えば、いま研究室をあげて注目しているのは、カールベンクスさんが手がけた再生古民家ですが、実際に昨年ベンクスさんに面会し、ベンクスさんの作品に接した先生や滅私先輩(院生)は、断然ベンクスさんの仕事をより高く評価されています。隈さんの木造建築は、日本などアジアの穏やかな木造デザインではなく、構造を露出させる威圧的なものであり、先生はその点もあまり好まれないようです。タカハマカフェについては、全体のデザインが「学生の設計演習作品」のように奇抜であるが、研究室のメンバーの心を打つ作品群とは全く異質であり、内部にいても落ち着きません。「木造」であるとはいえ、その感覚はコンクリートの箱の中にいるようです。メニューは悪くはありませんが、大変高価であり、テラスから遠望する風景も、岩美のブルームやアルマーレの風景に比べれば劣ります。はたして、この木造カフェが持続可能であるのか否か。先生は心配なようでした。(3年TA)


20221019ラッキョウ畑(3) 20221019ラッキョウ畑(1) ラッキョウ畑と摩尼山の空撮


浜湯山ラッキョウ畑の空撮

 タカハマカフェで軽食をとった後、ラッキョウ畑で実習をおこないました。浜湯山ラッキョウ畑の文化的景観について、いま4年のコバコーさんが卒業研究に取り組んでおり、いちばん重要な開花期に近くなっているので現場にでかけ、1回めの空撮とパノラマ撮影に取り組みました。
 浜湯山のラッキョウ畑の南側には山湯山の農村集落があり、そこは我らが摩尼山の北麓です。今回の空撮では、登録記念物「摩尼山」や日本海に浮かぶ鯨島をふくめて広大な面積をレンズに納めました。あと1~2週間で紫や赤の花が咲き乱れ、湯山砂丘一帯が「ラベンダーの絨毯」のようになります。もういちど足を運んで撮影しなければなりません。(3年 紅ショウダ)

20221019ラッキョウ畑(4) ラッキョウ畑とクジラ島

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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