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エスニック料理のフードスケープ(5)

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ブータン蕎麦のきつね味-精進の苦悩

 11月19日(土)のイベントで提供するエスニック風料理をすべて「精進」にしようという発案は各所で評価を高めつつあるが、調理の現実は前途多難である。思うような味にならない。
 10月25日(火)の夕刻、わたしはアパートでふろふき大根をつくった。水に昆布を浸して大根と煮るだけだが、私はこの煮汁が大好物なのだ。煮汁を残しておいて、冷や飯を煮込み、軽く塩をして溶き卵をまぜる。これが美味い。これほど体にやさしい味の雑炊はない、と思っている。そうか、大根と昆布の煮汁はそばの汁(つゆ)になるのではないか、と考え、翌26日(水)研究室にもっていった。IHコンロで煮詰めて、市販の昆布出汁とあわせた。これが失敗だった。市販の昆布出汁の味が強すぎる。やすっぽい人工的な味である。トッピングはミツバと麩、さらに家からもってった大根・昆布の千切り。学生たちに食べてもらったが、「鰹出汁」の方が美味いという評価が過半を占めた。しかし、精進に鰹出汁は使えない。
 いろいろ調べてみると、昆布出汁の下ごしらえとして、麦茶ボトルに水をいれて(上質の)昆布を一晩つけておくのがよいらしい。乾燥椎茸も同じ工程で出汁がでる。また、「みちくさの駅」のアドバイスによると、「切り干し大根」の戻し汁もよい味がするという。これらを予めつくっておいてミックスするしかないようだ。
 トッピングにネギは使えない(精進では精の付くネギ・タマネギ・ニラ・ニンニクは材料にできない)。ミツバと油揚キザミ、とろろ昆布でいこうかと思う。ハバネロ、スダチ、ニョクマムなどは選択制で。あぁ、そうだ、間に合えば、「みちくさの駅」特産のエゴマ油も香りづけに使えるかもしれない。


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 この日のレシピを記録しておきます。(tomorrow)

①鍋にふろふき大根の煮汁を入れ加熱する。
②沸騰した①の煮汁に昆布出汁・醤油・乾燥シイタケなどを加えて再び過熱。
③別の鍋でブータン蕎麦(乾麺)を湯がく。約6分?
④ふろふき大根と昆布をせんぎりにしておく。
⑤上記②のスープとブータン蕎麦麺をお椀に盛り付け、ミツバ、とろろ昆布、麩、④の食材をトッピングして完成。


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《連載情報》エスニック料理のフードスケープ
(1)プロ研始動 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2632.html
(2)フォーとボルシチのレシピ http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2633.html
(3)ブータン精進-プタとヒュンテのレシピ http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2634.html
(4)ボルシチのフォー 試作(1) http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2640.html
(5)ブータン蕎麦のきつね味-精進の苦悩 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2641.html
(6)プタとヒュンテの試作(1) http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2642.html
ウクライナの風に吹かれて
(15)環謝祭に出店-ごちゃまぜBOX http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2627.html

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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