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エスニック料理のフードスケープ(8)

ブータン蕎麦 試作


ブータン蕎麦のきつね味-精進の苦悩(2)

 今週もまた精進ソバづくりで試行錯誤を繰り返しました。ともかく鰹節、さば節、炒り粉などの魚介系の出汁は使えません。今回は、先生が前日から下拵えしてきた出汁3種を活用しました。次ページの写真に示したボトルに入っており、左から、乾燥椎茸、乾燥昆布、切干大根+乾燥椎茸です。この3種を組み合わせて煮沸させると同時に、昆布と椎茸は千切にし、切干大根は水切りをしてトッピングにすることになりました。1回めの調合を記録しておきます。

《材料》
・昆布出汁(紙コップ1杯) ・椎茸+切干大根出汁(紙コップ1杯) ・椎茸出汁(紙コップ1/4)
・みりん、酒少々 ・ブータン蕎麦(乾麺) ・すだち、シイタケ、昆布、切り干し大根
《レシピ》
①上記三種の出汁を鍋に入れて加熱する。②酒とみりん、醤油、塩などで出汁の味を調整。
③別の鍋に水を入れ、沸騰湯にブータン蕎麦乾麺を入れて、10分以上湯がく。
④シイタケ、昆布を千切りにしておく。 ⑤茹で上がった蕎麦麺を冷水で締めておく。
⑥椀をそば湯で暖めながら、出汁をゆるく沸騰させ、麺をそば湯鍋に戻して暖めなおす。
⑦麺と出汁が暖まったら椀に盛る。スダチ、シイタケ、昆布、切干大根をトッピング。


汁


トッピング画像 水で戻した昆布と椎茸を千切り(トッピング用) 


料理として提供するにあたって

 前回試作したときは市販の昆布汁を使った結果、酸味のある味が強くなる一方、「鰹出汁ほど美味しくない」という感想が少なくなりませんでした。今回は専門書等に学び、昆布・椎茸・切干大根を水で戻して出汁を取りました。鰹出汁とは違う優しい味を意識しました。ただ、このまま麺をつけると、どうしても味が薄くなってしまいます。そこで思案した結果、○昆布○を混ぜてみたところ、優しい風味を損なうことなく、鰹出汁とは異なる和風の味を創り上げることに成功したと思っています。この出汁にそば湯を混ぜると、蕎麦の風味はさらに増します。いま後付けしたその調味料を公開できません(営業秘密)。しかし、確実に味は向上しました。


だし類 一晩寝かせた水出しの出汁3種


《連載情報》エスニック料理のフードスケープ
(1)プロ研始動 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2632.html
(2)フォーとボルシチのレシピ http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2633.html
(3)ブータン精進-プタとヒュンテのレシピ http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2634.html
(4)ボルシチのフォー 試作(1) http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2640.html
(5)ブータン蕎麦のきつね味-精進の苦悩 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2641.html
(6)プタとヒュンテの試作(1) http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2642.html
(7)エマダッツィ復活 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2644.html
(8)ブータン蕎麦のきつね味-精進の苦悩(2) http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2646.html
ウクライナの風に吹かれて
(15)環謝祭に出店-ごちゃまぜBOX http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2627.html

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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