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再考ー縄文住居の複式炉と入口の配置関係

0723山田01複式炉01 0723山田01複式炉03ひだな02縦01 複式炉


山田上ノ台復元住居の根継修復

 山寺(立石寺)に上って疲れた翌7月23日、仙台市縄文の森広場(山田上ノ台遺跡)を訪問した。ブログをほとんどアップしなくなった昨年(2022)12月、久しぶりに委員会が開催された。堅穴住居の柱根が浸水などの影響で腐朽しているため、応急の対策を協議したのである。そのとき秋田県立大学の女性研究者(材料学)が学生を連れてきていて、柱内部の空洞のスキャン調査などをおこなおうとしていた。結果を簡単に述べると、このたびは人工木材(エポキシ樹脂)で空洞を充填することになった。あれから半年余り経って、修理の状況をみたかったのである。仕事は順調に進んでいる。当面はこれで凌げるであろうと思った。


0723山田02基礎修理01 0723山田00外観01


複式炉=祭壇とみた場合の平面再考

 そこに匿名希望の考古学者が割り込んできた。かれは以前から、縄文中期住居の複式炉側に入口を想定する復元案に反対しており、入口は複式炉の斜め横だというのである。複式炉の側に入口を配する復元は、岩手県一戸市の御所野遺跡で構想されたものである。発掘調査担当の高田氏をはじめ、指導委員の林先生などがそういうのだから、縄文素人のわたしもそういう考えに従ってきたが、言われてみれば一理ある。ただし、複式炉の脇に入口を設ける根拠を、なんとミクロネシア集会所の例を参照して証明しようとしていることに驚いた。夜這い棒のデザインを入口上部の棟束に施しているところが、縄文の石棒とイメージが重なるらしい。わたしはミクロネシア建築で修士号をとった人間なので、黙ってはいられない。オーストロネシア語族の文化を安直に縄文と結びつけるのは生産的でも論理的でもない。複式炉が仮に祭壇を兼ねる聖域であったとすれば、入口はむしろその反対側に想定されるべきであろう。


0723山田1010号住居平面図01 住居平面と複式炉反対側の壁際(↓)
0723山田1014号住居平面図01 0723山田01複式炉02反対側01 0723山田01複式炉02反対側02


御所野型復元住居の根本的見直し

 そう考えて平面図を見直すと、たしかに複式炉の反対側の壁際に大きなピットがある。これらを戸口の痕跡とみることができるかもしれない。この場合、より有効なのは貼り床の範囲である。いまの修復は臨時のものだが、次回は正式な屋根替えや部材の差し替えをおこなう予定であり、そのときには本気で遺構をもう一度精査して平面を再考し、可能ならば出入口の位置を変更すべきかもしれない。それは、御所野型の復元が全面的に否定されることを意味している。山田上ノ台は御所野に先んじて樹皮葺き土被覆の縄文中期住居を竣工させたが、デザイン・レベルでもこちらが上である。御所野の復元住居は、わたしの手を離れてから劣化した。今の平城宮の復元建物が大失策を演じているのとどこか似ている。大谷翔平が消えたエンゼルスのようなものかもな。いまはチャンスである。御所野型の復元住居に根本的な間違いがあったことを山田上ノ台で証明できるかもしれない。やれるなら、やりたいと思う。やりがいのある仕事をみつけてしまった。(青谷髪切朗)


0723山田01複式炉03ひだな01 0723山田00外観02sam
こういう火棚からナマズの日干しを吊るして燻製にしたい


JOCA東北1 JOCA東北4
JOCA東北、遊具と広場(左)、ウェルネス(右)


JOCA東北で面接

 7月23日(日)午前、私(滅私)は宮城県岩沼市にあるJOCA東北を訪れました。じつは今回の一番の目的は就職活動でした。私は、青年海外協力協会JOCAの採用試験を受けており、23日が最終面接だったのです。教授に東北地方で最終面接があることを話すと、立石寺の登拝を兼ねて同行されることになりました。JOCA東北は、岩沼市の地方創生プロジェクト 「生涯活躍のまち」をテーマに、天然温泉やウエルネス(健康増進施設)、そば処「やぶ亀」をはじめ、保育園、障害児・者のデイサービス・就労支援などの事業を展開する複合施設です。他のJOCA拠点と比べても、佛子園をモデルにした福祉のまちづくりが一番進んでいます。面接では、雄谷会長(佛子園理事長を兼任)に初めてお会いしました。
 

JOCA東北2 JOCA東北3 そば処「やぶ亀」(左)、冷やし中華(右)


 試験終了後は、JOCA内の「やぶ亀」で教授、匿名考古学者と合流し、お昼を食べました。JOCAの売りはブータン蕎麦です。拠点によって少しずつ蕎麦の味が変わるということで、JOCA南部(鳥取)のスタッフには蕎麦を食べてくると宣言していました。教授はかけ蕎麦、匿名さんは天ざるを食べました。でも私は、冷やし中華を注文しました。前日の「そば食べ放題」の影響が大きすぎたのと、期間限定「冷やし中華」に惹かれてしまったのです・・・また、食べに行きます。
 私は、東北地方を訪問するのは初めてであり、教授が立石寺や山田上ノ台遺跡(仙台市縄文の森広場)に連れて行ってくださったおかげで、良い週末を過ごすことができました。週明けには無事内定の連絡をいただきました。(滅私)


牛タン1 牛タン2
教授に少し早い内定祝いとして22日(左)、23日(右)2日間とも牛タンをごちそうしてもらいました

《関係サイト》
三徳山《日本遺産》フォーラム「崖と建築のヒエロファニー」(予報1)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2669.html

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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